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ひとめあなたに… / 新井 素子

2016/06/16


女子大生の圭子は、恋人・朗から突然の別れを告げられた。

自分は癌にかかって余命いくばくもない、と言うのだ。

翌日、こんなニュースが届く。「一週間後、地球に隕石が激突する。人類に逃げ延びる道はない」

圭子は決意した。

最後にもう一度、朗に会いに行こう。

練馬の家から、彼の住む鎌倉を目指し、彼女は徒歩で旅をはじめた。

道中での4人の女性との出会いを経て鎌倉にたどり着いた圭子は、何を思うのだろうか。商品説明より




ライトノベルの元祖、とも言われる新井素子さん。

軽く読めそうだったので手に取ったのですが、SF小説もライトノベルも普段は読まないのでとても新鮮でありました。


一週間後に地球が消滅し、地球ごとなくなってしまうと知ってしまったら…

もう世界はパニックです。

暴漢、自暴自棄、精神の破たん、は想像がつく。

そんな精神を保てない状況でも、唯一の光は、あなたに会いたい気持ち。

分かる。

設定としてはとてもよく分かる。

だけど私、たくさん本を読み過ぎてしまったのだろうか。

ど定番の流れに関しては、まあそうなるだろうなぁと思いながら、さらさらと流してしまう。

ラノベなので、そこまで深く細やかに描写がなされているわけではありません。


そんな中で序盤に登場したお人形さんのような奥さんが一番強烈インパクト。

不倫している夫を、優しく殺して食べてしまうなんて。

あなたがお母さんのお腹から生まれた時のように、お腹の中に帰してあげるわ。

ね、あなた。

歌うように言われたら、もう、怖すぎです。



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22:24 あ行 その他の作家 | コメント(0) | トラックバック(0)

会社が消えた日 三洋電機10万人のそれから / 大西 康之

2015/04/29
会社が消えた日 三洋電機10万人のそれから会社が消えた日 三洋電機10万人のそれから
(2014/05/16)
大西 康之

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新潟中越地震での工場被災をきっかけに経営危機が表面化、2006年に米ゴールドマン・サックスグループ、大和証券SMBCグループ、三井住友銀行の金融3社から3000億円の出資を受けた三洋電機。

その後、携帯電話、デジカメ、白物家電、信販といった事業は切り売りされ、本体はパナソニックに買収された。

散り散りになった旧経営陣は今何を思い、10万人の社員たちは今どこで何をしているのか。

経営危機の渦中、同族企業の混乱を克明に取材し、その後も電機業界の動向を見続けてきた新聞記者が、多くのビジネスパーソンにとって決して他人事ではない「会社が消える日」を描く。

たとえ今の職場がなくなっても、人生が終わるわけではない。

では、どこに向かって次の一歩を踏み出すか。

かつて三洋電機に在籍した人々のその後の歩みは、貴重な示唆に富んでいる。

重苦しいテーマを扱いながら、本書が「希望の物語」となっているのは、そこに会社を失ったビジネスパーソンの明るくたくましい生き様が垣間見えるからだ。内容紹介




- ごろちゃん、この本読んでおいて - と夫からこの本を渡されてしまった。

朝一番から怖い展開です。


夫が読ませておきたいと思った気持ちは分かる。

自分たちが入社試験を受けていたころ、三洋電機ほどの大手がなくなるなんて考えもしなかった。

三洋電機だけではない。

日本の土台となってきた多くの製造メーカーがなくなる日が来るなんて。

だから夫は、うちの会社もいつ何時どうなるかは分からないのだから、こういう本をきちんと読んでおきなさいと言うことなのだろう。


読んでみて驚いたのは、社員の中でかなり上のクラスの人でさえ、報道で自分の会社の買収を知ったという恐ろしさ。

若手は知らなくても、ある程度上であればそれなりに知っている(又は感じ取れる)と思っていたが、実際はそうではないらしい。

突然降ってきた会社の買収問題に、ぎりぎりまで会社に残るべきか、買収先に転籍するか、転職先を探すか…

各々が悩み苦悩する姿を、きっとほんの一部であろうが知ることが出来ました。


様々なメーカーに受け入れられた技術者が成功し、救われる思いがしましたが、それは三洋の技術を持った人だからともいえる。

レベルの高い技術者が、まだ働ける年齢だったのなら、条件が悪いなりにも再就職先が見つかりやすかったよう。

だが、営業、業務、事務などの人は、どうだったのだろう。

営業の人の例も少しはあったが、多くは技術者の方の転職例で、他の人々がどうなったのかは分からない。

ここで語ることが出来るのは、きっと先が少し見えてきた人たち。

まだまだ語る段階に進めていない人が大勢おられるのだとも思う。

私はもちろん、夫も技術持ちではないので、いつ同じ状況になるかと思うと、胸が苦しい話でありました。



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21:47 あ行 その他の作家 | コメント(2) | トラックバック(0)

野菊の墓 / 伊藤左千夫

2015/03/09
野菊の墓―他四編 (岩波文庫)野菊の墓―他四編 (岩波文庫)
(1970/01)
伊藤 左千夫

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アララギの代表的歌人、伊藤左千夫(1864-1913)の創作集。

恋の悲哀を知らぬ人には恋の味は話せない、と作者が言うように、処女作「野菊の墓」に始まる農村の若き男女の恋の物語は、その後の日譚である「春の潮」「隣の嫁」とともに一途な純情にあふれた美しくも悲しい物語である。

他に「水籠」「告げびと」を収録。(解説=宇野浩二)



「野菊の墓」といえば、真っ先に松田聖子の初々しかった姿を思い返します。

映画館で観たことはありませんが、テレビで観たのでストーリーは知っている。

先日たまたま図書館で目に留まったので、懐かしい気持ちがして、原作であるこの作品を手に取ってみました。


物語の描かれた明治時代、男親が娘の人生の大切な部分をすべて決めてしまうのは当然のこと。

どんなに好きな人がいても、親が決めた結婚から逃れることはできない。

胸が痛くなる悲しい時代です。


もし想いを寄せる男性がいたとして、相手の名を口にすることが許されないのではない。

そもそも娘が、自分の胸の内を口にする可能性を、これっぽっちも考えていないようだ。

近所や親戚の目は厳しく、決して逆らうことも、隠し立てすることもできないなんて。


けれども、数編読み進めていくうちに、どの父親も厳格であるが、決して心がないわけではないことが分かってくる。

時代は男尊女卑であっても、娘を大切に思う気持ちは同じ。

無理やり嫁がせた娘を不憫に思ったり、思い返して後悔したり。

抑えた感情の中に、深い愛はしっかりあった。

そのことに、ほっとする思いがしました。



短編集を読み終えたとき、数を読み過ぎて、内容がごっちゃになってしまうことが良くあります。

タイトルを見ても、内容をいまいち思い出せなかったり。

ですが、この作品に関しては、すべてきちんと思い返せる。

伊藤左千夫さんが歌人だからなのでしょうか、コンパクトにまとめられた言葉の中に、いくつもの風景が含まれている。

重さがあり、奥行きがあり、とても美しい。


ちょっとした情景描写も例えばこんな感じ、素敵すぎです。

上総は春が早い。人の見る所にも見ない所にも梅は盛りである。菜の花も咲きかけ、麦の青みも茂りかけてきた、このごろの天気続き、毎日長閑な日和である。森をもって分かつ村々、色をもって分かつ田圃、何もかもほんのり立ち渡る霞につつまれて、ことごとく春という一つの感じに統一されている。



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15:27 あ行 その他の作家 | コメント(2) | トラックバック(0)

首折り男のための協奏曲 / 伊坂 幸太郎

2015/02/18
首折り男のための協奏曲首折り男のための協奏曲
(2014/01/31)
伊坂 幸太郎

商品詳細を見る

首折り男は首を折り、黒澤は物を盗み、小説家は物語を紡ぎ、あなたはこの本を貪り読む。

胸元えぐる豪速球から消える魔球まで、出し惜しみなく投じられた「ネタ」の数々!

「首折り男」に驚嘆し、「恋」に惑って「怪談」に震え、「合コン」では泣き笑い。

黒澤を「悪意」が襲い、「クワガタ」は覗き見され、父は子のため「復讐者」になる。

技巧と趣向が奇跡的に融合した七つの物語を収める、贅沢すぎる連作集。 内容紹介



あとがきによると、この作品は今までいくつかの雑誌に書いた短編を、緩やかに繋がるように編集されたそうです。

読み終わって少しハテナが頭に残っていたので、こういう説明をしてもらうと分かりやすい。


過去の作品に出てきた登場人物が出てきたり、前編と繋がっていたり、全く繋がっていなかったり。

連結短編ではないけど、伝えたいもののイメージが一定の法則で流れている。

不思議な作りだなと思っていました。

仕掛けが巧妙な伊坂さんの作品だから、もっと他に狙いがあるんじゃないかと、あちこち探って読んでいました。


どの作品もなかなか素敵。

クワガタの話は最初無意味ないじめに救いのなさを感じたのだけれど、まさかクワガタから神様まで展開するとは!

どの話も入口が突飛で、だけど出口も意外なところにあって、出口から出された読み手が一瞬キョトンとしてしまう。

何度もその繰り返しの中で、いかにもな可笑しさがツボに入りました。


今までの作品は、テンポが良くて一気読みしてしまうものが多いですが、この作品はのんびりと読む心地よさがある。

ずば抜けた面白さはありませんが、ちょっと変化球でくすっと笑ってしまう。

また読み返しても、きっと楽しいだろうなぁ。



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11:16 伊坂 幸太郎 | コメント(2) | トラックバック(0)

夜の国のクーパー / 伊坂 幸太郎

2015/01/29
夜の国のクーパー夜の国のクーパー
(2012/05/30)
伊坂 幸太郎

商品詳細を見る


この国は戦争に負けたのだそうだ。

占領軍の先発隊がやってきて、町の人間はそわそわ、おどおどしている。

はるか昔にも鉄国に負けたらしいけれど、戦争に負けるのがどういうことなのか、町の人間は経験がないからわからない。

人間より寿命が短いのだから、猫の僕だって当然わからない――。

これは猫と戦争と、そして何より、世界の理のおはなし。

どこか不思議になつかしいような/誰も一度も読んだことのない、破格の小説をお届けします。

ジャンル分け不要不可、渾身の傑作。

伊坂幸太郎が放つ、10作目の書き下ろし長編。 内容紹介より



この小説の前評判がよろしくなかったので後回しにしてきましたが、ふと目の前にあったので読んでみました。

あらま、思った以上にファンタジー。


主人公はいつも通りの雰囲気。

草食系で頼りなくて争いを好まない、たぶん伊坂さんそのものであろう「僕」。

そんな優しい主人公がファンタジックな小説に存在してしまっては、もうそれだけで掴みどころがない世界が完成してしまう。

前半はちょっと靄がかかりすぎていて読みづらくもありました。


伊坂さんの作品は、根本的な設定をくるんとひっくり返してしまうような緻密なトリックが特徴的だと思います。

最初の、本当に最初の基礎の部分で、読み手を完璧にだましてしまう。

この作品も同じように、最後にくるりとひっくり返す。

その楽しさがいいなぁとにんまり。


ただ、この作品に関しては、いつものようなかちりと完璧な収め方ではなく、その結末までふんわりぼかしている。

「言っていることがすべて正しいとは限らない」「可能性はある」「ではないだろうか」…など。

ラストで曖昧な表現を、意図的に使っているようにも見えました。


戦争を見せながら、人の心の話につながったり。

猫とネズミの世界を見せながら、人間の侵略につながったり。

断定しきらないラストを読みながら、当たり前の日常を、自分のことと置き換えて考えさせられました。

いつもの気持ちよく笑わせてくれたり、いい感じで騙してくれたりする作品の方が好きですが、この作品もまた奥深いものがありました。



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16:20 伊坂 幸太郎 | コメント(2) | トラックバック(0)
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