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一の悲劇 / 法月 綸太郎

2014/04/08
一の悲劇 (ノン・ノベル)一の悲劇 (ノン・ノベル)
(1991/04)
法月 綸太郎

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「あなたが茂を殺したのよ」

広告代理店局長の山倉史朗は、狂乱した冨沢路子の前で絶句した―。

路子の一人息子茂が誘拐されたのだが、脅迫はなぜか山倉に向けられていた。

犯人は山倉の息子隆史と、近くに住む同級生の茂を間違えて誘拐したらしい。

密かに布かれた警察の監視網の中、山倉は身代金六千万円を持って、人質の茂を引き取りに、指定された場所へ向かった。

が、犯人との接触に失敗し、翌日、茂は死体となって発見されたのだ。

誰がこんな残酷なことを?

本格ミステリ界期待の新鋭が贈る、驚愕のドンデン返し。 内容(「BOOK」データベースより)



初めて読んだ作家さんです。

テンポが良くてどんでん返しもある面白いミステリではあります。

しかし、ミステリとしての目新しさ、軸となる強さや個性は感じられなかった。

どうも、昔々に読んだ昭和の作品っぽく見えてしまうのです。

20年前の作品だとしても、それ以上に古さを感じさせることが不思議でしたが、巻末のあとがきを読んで納得しました。


まだ自分のスタイルを云々するほど成熟していないので、かつて強いインパクトを受けた作品を模倣し、試行錯誤を行っている。と。

ご本人が全くの言い訳なく、批判を受け止める覚悟で、心揺さぶられた作品へのオマージュだと言っておられる。

そういう考え方もあるんだなぁと驚いてしまった。

既視感のあるシーンを繋げたように思えるのは、こうした経緯のようです。


ミステリの醍醐味は、作家さんに最後の最後まんまとしてやられること。

参りましたー!と思わされたいのです。

この作品に関しては、物語の展開が先に立ち、きちんと捻じ伏せられた気がしない。

せめてナイフで刺した犯人は、少しぐらい返り血を浴びて欲しいなぁ。

いくつか細かなシーンで引っかかってしまった。

法月さんの作品を数多く読めば、影響を受けながらどんどん変化していく姿が楽しかったりするのかもしれません。



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22:36 な行 その他の作家 | コメント(4) | トラックバック(0)

小さいおうち / 中島 京子

2012/05/06
4163292306小さいおうち
中島 京子
文藝春秋 2010-05

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昭和6年、若く美しい時子奥様との出会いが、長年の奉公のなかでも特に忘れがたい日々の始まりだった。

女中という職業に誇りをもち、思い出をノートに綴る老女、タキ。

モダンな風物や戦争に向かう世相をよそに続く穏やかな家庭生活、そこに秘められた奥様の切ない恋。

そして物語は意外な形で現代へと継がれ……。

最終章で浮かび上がるタキの秘密の想いに胸を熱くせずにおれない上質の恋愛小説です。

第143回(平成22年度上半期) 直木賞受賞 (担当編集者コメントより)



そうか、これは恋愛小説なのか。

恋愛だとは思わなかったけれど、センチメンタルな気持ちで胸が一杯になる美しいお話。

長い年月を経て、戦争時の厳しさを遠くへ押しやり、美しい思い出だけに包まれる老女。

時折現実に戻っては号泣し、再び思い出の世界に浸る。

なんとも切なく哀しい、そして素敵なお話でした。


赤い屋根の小さなお家。

奥様の秘密、タキの奮闘、銀座での食事、セルロイドのおもちゃ。

思い出ノートの内容は、奥様と坊ちゃまとのキラキラとしたかけがえのない日々

これが戦争中とは思えない優雅さで、すべては年寄りの妄想なのかと勘ぐらせもする。

大伯母の思い出ノートを読む若い青年の言葉が、現世と唯一繋ぐ橋。


最後の章はもう少し引っ張るものがあっても良かったのではないかな。

この本の持つ独特の美しさから、少し出過ぎてしまった気がして残念です。

どんでん返しも、号泣ポイントもないけれど、心に哀しさと甘い思いを同時に残すお話

また時間を置いて読みたい作品です。


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10:00 な行 その他の作家 | コメント(0) | トラックバック(1)

神様のカルテ / 夏川 草介

2010/11/07
4093862591神様のカルテ
夏川 草介
小学館 2009-08-27

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神の手を持つ医者はいなくても、この病院では奇蹟が起きる。

夏目漱石を敬愛し、ハルさんを愛する青年は、信州にある「24時間、365日対応」の病院で、今日も勤務中。

読んだ人すべての心を温かくする、新たなベストセラー。

第十回小学館文庫小説賞受賞 内容(「BOOK」データベースより)



地方病院を舞台とした、優しくほっこりとした物語

医師不足、延命治療、大学病院医局、様々な医療問題を重く感じさせず、過酷な現場も温かい。

写真家の愛らしい妻、手厳しい看護師、風変わりな隣人たちとの日常も絡め、何とも穏やかな作品。


医療現場の問題に丁寧に触れながらも、深く踏み込みきれていないのが残念なところ。

全体をさらりと撫でた印象が残ります。

そんな中老婦人、安曇さんのキャラクターはとても良く、心にすとんと入ります。

ちょっと軽く読みたいとき、中高生にもぴったりのお話です。


読んでいる最中ずっと、「森見登美彦」の名前が、頭に浮かんでしまって仕方がない。

森見登美彦より軽くて、薄くて…うーん その辺は引っかかる。

と言うよりこの語り、この表紙、最初から編集者の狙いなのでしょうか?


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16:26 な行 その他の作家 | コメント(2) | トラックバック(0)
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