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さぶ / 山本 周五郎

2012/08/10
4101134103さぶ (新潮文庫)
山本 周五郎
新潮社 1965-12

by G-Tools

江戸下町の経師屋芳古堂に住み込む同い年の職人。

男前で器用な栄二と、愚鈍だが誠実なさぶ。

辛さを噛みしめ、心を分かちあって生きる純粋でひたむきな愛と行動。

無実の罪という試練に立ち向かう中で生まれた、ひと筋の真実と友情を通じて、青年の精神史を描く。



名作と言われる作品を人並みに読んだかもしれないが、あの時は右から左に流れていた気もする。

最近ふと読みたい気持ちになって、少しずつ手に取っています。


なんていいんだろう。

余分なものが何もない。

真っ直ぐな作品に出逢うと、現代の作品にはいかに余分なものが多いのか気づかされる。

無農薬野菜を食べて、久々に野菜本来の味を口にした気分です。


物語の主人公であるはずの「さぶ」は、ほとんど登場しない。

絵になる男、栄二は出ずっぱりだと言うのに。

だからこそ、このタイトルに存在感がある


「おら、思うんだが…」と、もぞもぞ話し出すさぶは、いつも人から下に見られるお人好し。

栄二の背中から顔を覗かせては、自分から前には出てこない。

一方器用で何でもできる栄二は、人の上に立つ才能を端から持ち合わせている。

男気があって格好良くて、男も女も皆栄二に付いていく。


自分の正しさやプライドが邪魔をして、人生を生きにくくしてしまう頑なな栄二。

人の上に立つ能力のある人間は、能のない幾十人の見えない力で支えられている

ということを、自分を取り巻く女たちに、言葉や生き方で教えられる。


それに対して、さぶはどうだっただろうか。

彼の胸の内はセリフから憶測できる範囲でしか分からない。

しかし、さぶはずっとさぶだったように思う。

ある意味最初から、泣きながら橋を渡っていた頃から変わっていないのかもしれない。

さぶの人となりがすべて

この人には誰もかなわない。



読書感想文にもお勧めの作品です。
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13:46 山本 周五郎 | コメント(0) | トラックバック(0)
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