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誰かが足りない / 宮下 奈都

2012/12/20
4575237418誰かが足りない
宮下 奈都
双葉社 2011-10-19

by G-Tools

予約を取ることも難しい、評判のレストラン『ハライ』。

10月31日午後6時に、たまたま一緒に店にいた客たちの、それぞれの物語。

認知症の症状が出始めた老婦人、ビデオを撮っていないと部屋の外に出られない青年、

人の失敗の匂いを感じてしまう女性など、その悩みと前に進もうとする気持ちとを、丹念にすくいとっていく。内容紹介



細やかな心理描写が美しいと評判の作家さん。

確かに細やかだし、その描写をきめ細かいと思う。


色んなことで心を病んでしまう彼ら。

会社が倒産して、再就職した先で、まがい物の石を売る。

高校生で母親が死んでしまい、ビデオのレンズを通さないと人が見れなくなる。

もし社会が健康な時期だったなら、きっとやり直せたであろうこと。

力が、パワーがある人なら、同じ苦境に立たされても、きっと何かしらの出口を見つけるだろう。

しかし、一杯一杯で生きてきた彼らは、もう立ち上がることが出来なかった。

振られる仕事、損な役回り、虐げられる立場。

よくわからないのだ。僕はどこで間違えてしまったんだろう。どこでやり直すべきだったんだろう。自分のこともろくに面倒を見られないのに他人を楽にしてあげようだなんて、不遜なことを考えたから罰が当たったのかもしれなかった。



そんな彼らが心を上に向けようと思ったとき、光の先にあったのが「ハライ」。

口にするだけで幸せになれると評判のレストラン。

足りないものは相手なのか、自分なのか、そもそも自分の存在は必要なのか。

模索している彼らを繋げる先が、「ハライ」に繋がっていく様が美しい。


素敵だなと思うシーンはいくつもある。

しかし彼らが足を踏み外す瞬間があまりにも唐突なので、肩入れしにくくも感じる。

どんなに美味しいスープがあっても、その近所に引っ越してくることはなかろうに。



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12:00 宮下 奈都 | コメント(4) | トラックバック(1)
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