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黄金を抱いて翔べ / 高村 薫

2014/03/24
黄金を抱いて翔べ (新潮文庫)黄金を抱いて翔べ (新潮文庫)
(1994/01/28)
高村 薫

商品詳細を見る

銀行本店の地下深く眠る6トンの金塊を奪取せよ。

大阪の街でしたたかに生きる6人の男たちが企んだ、大胆不敵な金塊強奪計画。

ハイテクを駆使した鉄壁の防御システムは、果して突破可能か?

変電所が炎に包まれ、制御室は爆破され、世紀の奪取作戦の火蓋が切って落とされた。

圧倒的な迫力と正確無比なディテイルで絶賛を浴びた著者のデビュー作。

日本推理サスペンス大賞受賞。



私は高村さんの小説を読む以前に、テレビや新聞で見る機会が多かったので、かなりのベテラン作家さんだと思い込んでいた。

意外にも、日本推理サスペンス大賞を受賞して注目されたのが、1990年だったのですね。

とても不思議な感じ。

選考委員に逢坂剛氏や椎名誠氏などがおられたことも面白く感じました。



銀行本店の地下にある金塊を強奪するなんて、壮大でハラハラドキドキのイメージを抱くけれど。

テクニックやスリルよりも、人物の人となりだけで読ませてくれる作品。

とにもかくにも「人」の存在感。

土台を支えるのが、これでもかと緻密に練られた銀行強盗計画だなんて。

何と贅沢な使い方。


高村さんの説明過多なのは覚悟していましたが、今回もかなり強烈だった。

こんなに細かく書いてくれたら、私でも爆弾が作れちゃうんじゃないだろうかと思ってしまうほど^^


今回の舞台が大阪の、それも北摂寄りだったので、私としてはイメージが固まりやすく比較的楽に読めましたが、

全く土地に縁のない方からすると、大変かもしれません。

万博の外周~新御堂辺りのバイクでの走行ルート、南千里のミスタードーナツ、中之島の夕暮れ。

まさにそうだと思う絶妙な情景描写は、雰囲気がとても出ていて魅了されました。


全体的に自分から光を放つような人物が登場しないにもかかわらず、テンポよく見せるのは素晴らしいと思う。

前振りが終盤に紐解かれる瞬間も、はらりはらりと解かれるようで。

もっと張り切って見せてもよさそうな場面も、常に一定の温度で保たれるから、逆に格好いいなぁと思ってしまう。

お金に困っていない人たちが、なぜ人を殺してまで金塊を狙おうとしたのか。

はっきりとは書き切らず、それまでに書き込まれた彼らの背景から、奥行きを想像するしかない。

もう一度読めば、また新たな発見がありそうな気がします。



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15:41 高村 薫 | コメント(2) | トラックバック(0)

マークスの山 / 高村 薫

2013/11/21
マークスの山 (ハヤカワ・ミステリワールド)マークスの山 (ハヤカワ・ミステリワールド)
(1993/03)
高村 薫

商品詳細を見る

昭和51年南アルプスで播かれた犯罪の種は16年後、東京で連続殺人として開花した―

精神に〈暗い山〉を抱える殺人者マークスが跳ぶ。

元組員、高級官僚、そしてまた…。

謎の凶器で惨殺される被害者。

バラバラの被害者を結ぶ糸は?

マークスが握る秘密とは?

捜査妨害の圧力に抗しながら、冷血の殺人者を追いつめる刑事らの活躍を圧倒的にリアルに描き切る本格的警察小説。

第109回(平成5年度上半期) 直木賞受賞



読みたい読みたいと思いながら、長い間手を出せなかった本。

かつて高村さんを読み始めて、出だしで入りきれなかったことが幾度かある。

そこを乗り切れば絶対に期待を裏切らないだろうと分かっているのに、こちらの気持ちが負けてしまう。

最初が重いので、設定を頭に入れて絵を描けるようになる前に、うっかり寝てしまうのです^^

ついつい先送りになっていましたが、ようやく読めたこの作品は期待以上のものでした。


骨太で凛々しい気持ちの良い作品。

確かに説明過多ではあるが、描写と心の移り変わりがきちんと連動していて、読んでいてずっと心地よかった。

読み終わったばかりだけれど、また数年後再読しようと心に決めました。

犯人が分かっていて再読したい作品なんてそうあるものではないですが、久々に濃いミステリを堪能しました。


16年前、不可解な部分はありながらも解決した事件。

有耶無耶にされてしまった捜査員の小さな気がかりは、長い年月を経て連続殺人事件へと変貌する。


捜査の進捗を期待しながらも、犯人に肩入れして、逃げ切ってほしいと期待してしまった。

犯人の精神状態から、その胸の内は細部まで見通せるわけではない。

要所でさらりとかわされ、本を閉じても手の中に掴めた気がしないもどかしさが残る。

この不安は、既に私が看護婦の女と近い心持ちになって、水沢を見ているからだろうか。


読み終わった後も離れがたく、物語を振り返り頭の中でなぞってしまいます。

この時間が読書の楽しさ。

秋の夜長にぴったりでした。



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16:45 高村 薫 | コメント(10) | トラックバック(0)
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