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花酔ひ / 村山 由佳

2013/06/17
花酔ひ花酔ひ
(2012/02)
村山 由佳

商品詳細を見る

結城麻子・東京の呉服屋の一人娘「夫婦のつながりは、セックスだけじゃないでしょう?」

桐谷正隆・千桜の夫。婿養子だが野心家「俺は、今すぐにでもあんたを抱きとうてたまらんのや」

桐谷千桜・京都の葬儀社の社長令嬢「もう逃がさへん。あんたはうちの奴隷や」

小野田誠司・麻子の夫。ブライダル会社の営業「お願いだから、もう苛めないでくれ」

共犯関係は緊張を帯び、秘密の濃度は高まり、堕ちていく―

身も心も焼き尽くすねじれた快楽の行方。

恋ではない、愛ではなおさらないもっと身勝手で、もっと純粋な、何か。

夫婦だからこそ言えない秘密がある。『ダブル・ファンタジー』を超える衝撃の官能の世界。



いつも通りあらすじを知らずに図書館で予約。

あらら。

息子二人の母親がリビングで読むのはどうかしら…な表紙。

裏返したら写真は続きになっており、むき出しのお尻だった。


内容はあらすじの通り性、性、性です。

ですが、村山由佳のこういうのは好きだなと思う。

色っぽいがお下品、お下劣にならないから。

呉服屋&京都がベースにあるので、着物好きにはとても楽しい序章です。

着こなしもさることながら、アンティークの着物の描写は、それだけでワクワクしてしまう。


夫婦とは誰よりも深いようで、びっくりするほど遠く感じる時もある。

打ち明けられなかった性癖や、今まで感じたことのなかった歓び。

SとMだけでは表しきれない本当の姿。

引き返す道を探す術もなく、ずぶずぶと自ら深みに溺れていく。


ねじれきった関係に、この先光が宿るとも思えず。

なすがままに崩壊していくのを、ぼんやり眺めているような読書になりました。

崩れ落ち方も含め村山由佳らしく、なかなかの面白さです。



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09:59 村山 由佳 | コメント(4) | トラックバック(0)

放蕩記 / 村山 由佳

2012/03/12
4087714225放蕩記
村山 由佳
集英社 2011-11-25

by G-Tools

“母”という名の恐怖。

“躾”という名の呪縛。

逃れようともがいた放蕩の果てに向き合う、家族の歴史、母親の真実―。

女とは、血のつながりとは…。

村山由佳、衝撃の半自伝的小説。 内容(「BOOK」データベースより)



私は娘がいないし、長女でもないので、ピンとこない部分もあるのだけど。

一般的に、女親と長女は激しく衝突すると言います。

これは半自伝的小説。

長女:村山由佳とその母。

心を通わせることが出来なかった二人の女の話。


母というものは、長女に自分を重ねてしまうのだろうか。

他人から見れば似た者同士なのに、誰よりも反発し合い、嫌悪する。

根底では憎しみ合っていたと言っても良いぐらいに。


昔はあんなに強かった母が老いてゆき、記憶を失いつつある。

それでも私を受け入れない母

私が母を許せる日は来るのだろうか…。


確かに、強烈な関西弁でまくしたてる母の行動は、えげつない。

若かりし日の華やかさにいつまでも固執し、自慢話をしているぐらいは良い。

夫の女関係の愚痴を聞かされるのも、ぎりぎり我慢するとしよう。

しかし…

「これがメンスの血ィちゅうもんや、覚えときや」って使用済みナプキンを見せつける。

ああ、私はダメだ。

女むき出しの母を、思春期の娘が嫌悪するのは当然の結果だろう。


その反面、素晴らしい教育をされる方でもある。

比喩表現を印象的に使う方法。

見る人の視点を意識した、インパクトのある絵の描き方。

良い方、悪い方、どちらに振れても強烈。

結局は村山由佳を作った人なんだな。


半自伝的小説ならではですが。

会話の中で、村山由佳の過去の作品に触れるシーンがいくつか出てくる。

これは、あの作品の事かな?

なんて想像しながら読むのも、もう一つのお楽しみです。


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14:31 村山 由佳 | コメント(4) | トラックバック(0)

星々の舟 / 村山 由佳

2010/10/19
4163216502星々の舟 Voyage Through Stars
村山 由佳 小野田 維
文藝春秋 2003-03-30

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禁断の恋に悩む兄妹

他人の男ばかり好きになる末っ子

居場所を探す団塊世代の長兄

そして父は戦争の傷痕を抱いて―

愛とは、家族とはなにか。こころふるえる感動の物語。

第129回(2003年)直木賞受賞(「BOOK」データベースより)



村山由佳の作品の中でも、特に好きな一冊です。

家族が抱える問題を、それぞれ視点を変えながら、連結短編で書かれています。


共に時間を過ごしてきたはずの家族が、同じシーンを違った視点で見ている。

その心のすれ違いに気付いても、自分の胸にそっとしまってしまう。

労わりも、苛立ちも、愛おしさも、何もかも。

読み手は、しまわれた胸のうちを、ガラスを通してそっと眺めている気持ちになります。


不完全な家族。

でも、それぞれの魅力を持っている。

誰に心を重ね合わせるかによって、受け取り方は変わってきて、それも面白いところです。

恋愛以上に深く踏み込んだ作品で、考えさせられることが多く、年代問わずお勧めです。


併せて、テーマの一つである「許すこと」について、胸に響く言葉がいくつもありました。

「お前は何のためにその子に謝るんだ。

許してもらって、お前が楽になるためか。

謝ることで気が済んでしまって、自分のしたことを忘れるくらいなら、いっそ後悔をかかえとったほうが、まだましというものだ。」


自分に当てはまる部分はないだろうか。

必死で謝っている自分の中に、「いいよ」と言ってもらって、楽になりたい気持ちはなかったか。

はあ~ 人間はつくづく弱いなと思います。


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20:52 村山 由佳 | コメント(0) | トラックバック(0)

青のフェルマータ / 村山 由佳

2010/08/23
4087752038青のフェルマータ Fermata in Blue
村山 由佳 きたがわ 翔
集英社 1995-11-24

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両親の不和、離婚から言葉を失った里緒は、治療に効果的だというイルカとのふれあいを求めて、オーストラリアの島にやってきた。

研究所のイルカの世話を手伝って暮らす彼女に島に住む老チェリストJBが贈る「フェルマータ・イン・ブルー」の曲。

美しいその旋律が夜明けの海に響いたとき、海のかなたから野生のイルカが現れて―。

心に傷を持つ人々が織りなすイノセントでピュアな愛の物語。 (「BOOK」データベースより)



イルカ・癒し・恋愛、といった単純と言ったら失礼だけれど、普通の題材…

ですが、内容は乱暴でもありエロティックで力強いです。


自分の失言を責め、言葉を話せなくなった里緒にとって、心を表現できるのはチェロ。

朝の海を眺めながら奏でられるチェロのシーンは、聞こえないはずの読み手の心に十分伝わります。


心に傷を負った人が、少しずつ回復に向かう。

一番の見せ場であっても、ここぞとばかりに泣かせようとしない。

村山由佳に強さと清潔さを感じます。

登場人物がとても魅力的に感じるのは、それぞれの書き分けが丁寧だからこそ。

彼女を支える面々もタイプが違い、緩急が付いています。

いわゆる恋愛小説に収まりきらない面白さ。


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17:23 村山 由佳 | コメント(0) | トラックバック(0)
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