07月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫09月

スポンサーサイト

--/--/--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:-- スポンサー広告

神去なあなあ夜話 / 三浦 しをん

2013/06/10
神去なあなあ夜話神去なあなあ夜話
(2012/11/28)
三浦 しをん

商品詳細を見る


100年先を見据えて作業をしている、神去村の林業の現場。

そこへ放り込まれた平野勇気も、村で暮らして1年が過ぎ、20歳になった。

山仕事にも慣れ、憧れの直紀さんとドライブに出かけたりもするようになったけれど……。

お仕事小説の名手が描く林業エンタメ第二弾!

秘密がいっぱいの神去村へ、ようこそ! 内容紹介



大好きな「神去なあなあ日常」の続編です。

夜話なので若干大人な夜のお話を匂わすのだが、三浦しをんなのでその辺はいつも通り。

男性に対して少々潔癖さを感じさせる、ファンタジックな夜話が面白いです。


前作主人公の平野勇気は、頭の悪そうな今時の若者のウリだった。

飾り立てしない単細胞さは今作も健在。

素直さにも磨きがかかり、土地にもずいぶん馴染んできたなと、ついお母さん目線で見てしまった。


村に少ししかいない子どもを、たくさんの大人が大事に育てていて。

綺麗事過ぎるかもしれないけれど、本当に温かい気持ちになる。


林業を続けることは、次世代(跡取り)を心から信用しなければならない。

今植えた木を、きっと3代先の自分たちの子や孫やその仲間が、大事に守ってくれると。

先代の植えてくれた樹で暮らさせてもらっていることに心から感謝し、3代先の家族を守ろうと、山へ敬意を払い尽くし続ける。


スケールは壮大ですが、軽いタッチで気楽に読めます。

「あの勇気は元気にしているかな」、なんて気持ちで読むと嬉しくなります。



押していただけたら、とても幸せです。
宜しければ、応援ポチどうぞよろしくお願いします。
    にほんブログ村 その他日記ブログ のほほんへ
スポンサーサイト
11:16 三浦 しをん | コメント(4) | トラックバック(1)

舟を編む / 三浦 しをん

2012/10/26
4334927769舟を編む
三浦 しをん
光文社 2011-09-17

by G-Tools

玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていた。

ある時、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして迎えられ、個性的な面々の中で辞書の世界に没頭していく。

しかし、問題が山積みの辞書編集部。

果たして『大渡海』は完成するのか──。

言葉への敬意、不完全な人間たちへの愛おしさを謳いあげる三浦しをんの最新長編小説。

2012年本屋大賞 大賞受賞  内容紹介より



そもそも辞書に個性なんてあっただろうか。

私の中では国語辞典、漢和辞典の区別はあっても、出版社や編纂メンバーによる取捨選択をしたことはない。

だが深く考えれば、辞書にも個性はあるはずだ。

一つの言葉にも、そりゃそうだろうと突っ込むしかないつまらない解説もあれば、唸るような見事な解説もある。

微動だにしない完ぺきなたたずまいの辞書に、血が通っているなんて考えたこともなかったけれど。

全ては誰かが悩みぬき、選び取った言葉たちなんですね。


馬締を辞書編集部に適するかを試す出だしのシーン。

「きみは、『右』を説明しろと言われたら、どうする」

「方向としての『右』ですか、思想としての『右』ですか」

「前者だね」

「『ペンや箸を使う手のほう』と言うと、左利きの人を無視することになりますし、

『心臓のないほう』と言っても、心臓が右がわにある人もいるそうですからね。

『体を北に向けたとき、東にあたるほう』とでも説明するのが、無難ではないでしょうか」


あぁそうか、辞書ってこういう事なんだ。

辞書の役割とは何ぞやを、この会話一つで見事に読者に知らしめてくれる。

誰が読んでも分かるように、言葉少なく、しかし漏れることなく付ける解釈。

当たり前のようで、とてつもなく神経を使う作業。

なおかつ最新の情報にアンテナも張っていなければならない。

とても新鮮な分野でした。


紙質についても同じ。

軽くて、インク乗りが良く、手に吸い付く捲りやすさでありながら、2枚同時に捲れてしまわない紙離れ。

そんな紙を目指して繰り返される試作品。

楽しいなぁ。


三浦しをんの作品なのに、今作品はいい男が出てこない。

主人公の馬締は、いつも寝癖が付けた彼女いない歴27年の男。

言葉にうるさいサディスティックな美男子ぐらい登場しても良かろうにと思うが、いい男は全くの不在。

イケメンキャラが必要ないほど、物語の軸がしっかりとしていた。

ラブレターと言うよりも暗号並みの恋文を書く馬締と、彼を支える周りのメンバーとの時の流れも素敵。

何かを大切に思う人の働く姿は美しい。

「天地明察」の面白さにも似て、三浦しをんのお仕事シリーズ(と勝手に命名)の中でも、きらりと光る作品です。



押していただけたら、とても幸せです。
宜しければ、応援ポチどうぞよろしくお願いします。
    にほんブログ村 その他日記ブログ のほほんへ
11:52 三浦 しをん | コメント(8) | トラックバック(0)

仏果を得ず / 三浦 しをん

2011/09/29
4575235946仏果を得ず
三浦 しをん
双葉社 2007-11

by G-Tools

高校の修学旅行で人形浄瑠璃・文楽を観劇した健は、義太夫を語る大夫のエネルギーに圧倒されその虜になる。

以来、義太夫を極めるため、傍からはバカに見えるほどの情熱を傾ける中、ある女性に恋をする。

芸か恋か。

悩む健は、人を愛することで義太夫の肝をつかんでいく―。

若手大夫の成長を描く青春小説の傑作。 内容(「BOOK」データベースより)



人形浄瑠璃って、見たことありますか??

近松門左衛門の名前がふわりと頭に浮かぶぐらいで、私にはさっぱりの世界。

この小説は、私のような者に向けて書かれた青春小説です。


三浦しをんの下調べは、相変わらずすごい。

嫌味になりすぎない程度の説明と解説。

主人公の健(たける)は30歳にしては言葉が軽い。

健の未熟さを通して、読者の前に立ちはだかる浄瑠璃の高い垣根を、うまい具合に取っ払う。


とにかく読みやすいことは確か。

大夫、三味線、人形遣い。

それぞれの役割と絡み、相互関係が何より楽しい。

人形の足の流し方で、男の色気を表現する人形遣い。

うわずる大夫を三味線が、音の扱い一つでなだめて引き戻す。

舞台上での真剣勝負に、無知の私がどんどん引き込まれる。


にしても、毎回申しますが。

三浦しをんは、恋をしているのだろうか。

恋愛のシーンはいつも引き込まれないんだよなぁ。

文楽の世界に女が絡むから面白いわけですが、肝心な恋愛内容はそれほど深くもない(笑)


それもひっくるめて三浦しをんなのですが、毎度あらまと思ってしまう。

浄瑠璃だってちゃんと手を伸ばせば届く世界であること。

新発見がたくさんある作品です。


押していただけたら、とても幸せです。
宜しければ、応援ポチどうぞよろしくお願いします。
    にほんブログ村 その他日記ブログ のほほんへ
14:16 三浦 しをん | コメント(4) | トラックバック(0)

月魚 / 三浦 しをん

2011/05/15
4048732889月魚
三浦 しをん
角川書店 2001-05

by G-Tools


古書店『無窮堂』の若き当主、真志喜とその友人で同じ業界に身を置く瀬名垣。

二人は幼い頃から、密かな罪の意識をずっと共有してきた―。

瀬名垣の父親は「せどり屋」とよばれる古書界の嫌われ者だったが、その才能を見抜いた真志喜の祖父に目をかけられたことで、幼い二人は兄弟のように育ったのだ。

しかし、ある夏の午後起きた事件によって、二人の関係は大きく変っていき…。

透明な硝子の文体に包まれた濃密な感情。

月光の中で一瞬魅せる、魚の跳躍のようなきらめきを映し出した物語。 内容(「BOOK」データベースより)




古本屋が舞台というのはとても好き。

古書の価値は全然わからないけれど、神聖な空気に惹きつけられます。

匂い、飛沫、埃、描写がとても美しい。


線の細い真志喜は、昔読んだ少女マンガの主人公を思わせる。

ボーイズラブを匂わせるのですが、あまり色々なことに垣根を感じない私はとても好きです。

少々痒さを感じつつも、三浦しをんだから、ふふふ…と楽しめる。

こうなってくると、「まほろ駅前多田便利軒」の二人すらですら怪しく見えてくる(笑)

いいですねー。

小説の楽しさ満開です。


残念ながら多人数の書き分けは、得意ではないのでしょうか。

登場人物が多くなるシーンは、必ずバラバラっと散らかってしまう。

人数は絞りに絞った方が、三浦しをんの良さは発揮される気がします。

うん、この本良かったな。


押していただけたら、とても幸せです。
宜しければ、応援ポチどうぞよろしくお願いします。
    にほんブログ村 その他日記ブログ のほほんへ
12:00 三浦 しをん | コメント(2) | トラックバック(0)

木暮荘物語 / 三浦しをん

2011/02/17
木暮荘物語
木暮荘物語三浦 しをん

祥伝社 2010-10-29
売り上げランキング : 27755


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


小田急線・世田谷代田駅から徒歩五分、築ウン十年、安普請極まりない全六室のぼろアパート・木暮荘。

現在の住人は四人。

一階には、死ぬ前のセックスを果たすために恋を求める老大家・木暮と、ある事情から刹那的な恋にのめり込む女子大生・光子。

二階には、光子の日常を覗くことに生き甲斐を見いだすサラリーマン・神崎と、3年前に突然姿を消した恋人を想いながらも半年前に別の男性からの愛を受け入れた繭。

その周りには、夫の浮気に悩む花屋の女主人・佐伯や、かつて犯した罪にとらわれつづけるトリマー・美禰、繭を見守る謎の美女・ニジコたちが。

一見平穏に見える木暮荘の日常。

しかし、一旦「愛」を求めたとき、それぞれが抱える懊悩が痛烈な哀しみとしてにじみ出す。

それを和らげ、癒すのは、安普請であるがゆえに感じられる人のぬくもりと、ぼろアパートだからこそ生まれる他人との繋がりだった……。(内容紹介より)




気軽に読める連結短編集。

中身は癖のある味がきっちり詰まっていて面白い。


三浦しをんの中で、かなり性に踏み込んだ作品ではないでしょうか。

もともとこれは得意分野ではないはず。

ドロリとする訳ではなく、三浦しをんらしい中学生が書いたような潔癖さも感じられ、私は好きでした。


本当に普通の人々。

ぼろアパートの隙間から、ちょっと可笑しな性癖を除き見るような錯覚。

そこまでやっちゃうの?

から

なんでそうなっちゃうのかな。

まで


色んな人間が触れ合って、それが明日へと繋がって、読後いい風が吹く。

気軽に読めるのに、なかなかの奥深さもあり、素敵なお話です。


押していただけたら、とても幸せです。
宜しければ、応援ポチどうぞよろしくお願いします。
    にほんブログ村 その他日記ブログ のほほんへ
13:22 三浦 しをん | コメント(0) | トラックバック(0)
 | HOME | Next »

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。