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僕らのご飯は明日で待ってる / 瀬尾 まいこ

2013/05/07
僕らのご飯は明日で待ってる僕らのご飯は明日で待ってる
(2012/04/25)
瀬尾 まいこ

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体育祭の競技“米袋ジャンプ”をきっかけに付き合うことになった葉山と上村。

大学に行っても淡々とした関係の二人だが、一つだけ信じられることがあった。

それは、互いが互いを必要としていること。

でも人生は、いつも思わぬ方向に進んでいき…。

読んだあと、必ず笑顔になれる、著者の魅力がぎゅっと詰まった優しい恋の物語。 内容(「BOOK」データベースより)



出来のいい兄を亡くして、ぼんやりと黄昏る日々の葉山。

クラスメイトから距離を置かれる事は気にならない。

好きになって嫌われるぐらいなら、最初から近づかない方が苦しまなくて済む。

つまらない日常をつまらないと知ることなく過ごしてきた葉山に、世の中が楽しいと教えてくれた上村。


上村がひたすらに可愛い。

男性が見て可愛いかどうかは分からないけれど、彼女の会話のキレは抜群。

上村の視点の自由さ、葉山の返しの愚鈍さ、見せる角度がとてもいい。


中高生が安心して読める恋愛小説ではあるが、この作品がたまらなく胸に来るのは、大人の方かも知れない。

ギュッと近づくこともなく、分かり易い愛情表現があるわけでもなく。

上村に内面を語らせないで、鈍感な葉山目線でしか明かされないから、先を想像すると切なさも倍増する。


所々でキュッとなるシーンがあるが、やり過ぎないところが瀬尾まいこだなと思う。

いつも一つ控えめで。

いつも一度温度が低い。

だからこそ、たまの直球にうるうるしてしまう。



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10:57 瀬尾 まいこ | コメント(2) | トラックバック(1)

あと少し、もう少し / 瀬尾 まいこ

2013/04/17
あと少し、もう少しあと少し、もう少し
(2012/10/22)
瀬尾 まいこ

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中学校最後の駅伝だから、絶対に負けられない。

襷を繋いで、ゴールまであと少し!

走るのは好きか? そう聞かれたら答えはノーだ。

でも、駅伝は好きか? そう聞かれると、答えはイエスになる──。

応援の声に背中を押され、力を振りしぼった。

あと少し、もう少しみんなと走りたいから。

寄せ集めのメンバーと頼りない先生、駅伝にのぞむ中学生たちの最後の熱い夏を描く、心洗われる清々しい青春小説。



佐藤多佳子の「一瞬の風になれ」は、陸上競技にかける高校生を描いた物語。

三浦しをんの「風が強く吹いている」は、箱根駅伝を舞台にした大学生の物語。

共に陸上青春小説として有名ですが、中学生の駅伝を題材にした本作もまた、瀬尾まいこらしい素敵な作品でした。


田舎で生徒数が少ない中学校。

他の部から部員を借りてきて寄せ集めた駅伝メンバーで、県大会出場を目指す。


さすが瀬尾まいこ、中学校の先生だった経験からか、学校の描写がとてもいい。

足りているようで足りてない、未熟な中学生男子が上手く描かれています。


一度見せた場面を、会話していた相手の視線で再び見せる。

相手の気持ちを理解しきれない中学生だから、この手法が上手く活きています。

自分のコンプレックスが、相手にお見通しであったことも。

善意を撥ねつけても尚、相手が自分を思いやってくれていたことも。

駅伝の襷を繋ぎながら、見えなかった相手の思いが次第に露わになっていく。

ささやかだけれど、綺麗なシーンでした。


この作品の中でなかなかの活躍をするのが、陸上未経験の美術の先生。

力で押さえつけることなんてこれっぽっちもしないで、いつもしどろもどろ。

頼りない先生の意外な観察力が、いいアクセントになっています。

もっと華々しいラストにしても良さそうなのに、熱くなりすぎないのはいつも通り。

ちょっとは泣かせてくれよー。とも思ったりして。


瀬尾まいこは、素直で悩みの深い子どもを書かせたらとても上手いです。

性格の良い楽しい作品として、小、中学生に是非お勧めしたい青春小説です。



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10:14 瀬尾 まいこ | コメント(0) | トラックバック(0)

優しい音楽 / 瀬尾 まいこ

2012/05/31
4575235202優しい音楽
瀬尾 まいこ
双葉社 2005-04

by G-Tools

駅のホームでいきなり声をかけられ、それがきっかけで恋人になったタケルと千波。

だが千波はタケルが自分の家族に会うことを頑なに拒む。

その理由を知ったタケルは深く衝撃を受けるが、ある決意を胸に抱く―

表題作「優しい音楽」。

現実を受けとめながら、希望を見出して歩んでゆく人々の姿が、心に爽やかな感動を呼ぶ短編集。 内容紹介より



人が次々と死んでしまうハードな本が続いたので、心が分厚くなっている。

お、重い…

こんな時には、「瀬尾まいこ」に間に入ってもらうことにしている。

瀬尾まいこを読んで衝撃を受けたり、号泣したりはしないんだけど、安心して身を委ねられる。

タイトルそのまんま、優しい音楽。


最後のお話「がらくた効果」。

何でもかんでも拾ってきてしまう妻は、ある年末ホームレスのおじさんを拾ってきた。

ホームレスが全く板についていなくて、上手く立ち回れていないおじさんを見て、心配になったからだと言う。

穏やかで知性を感じさせるホームレスのおじさんは、元大学教授だった。


自分が今まで手にしていた知識は、世の中の役には立っていないと気付くおじさん。

おじさんが持ち込んだ生真面目で誠実な風は、夫婦がおざなりにしてきた生活を見直させる。

背中を押すわけではないのに、自然と影響を与え合う関係。


一度立ち止まってしまっても、もう一度自分でスタートがきれるまで。

そこにいるだけの存在。

形を成さない優しさが美しい。



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12:38 瀬尾 まいこ | コメント(2) | トラックバック(2)

強運の持ち主 / 瀬尾 まいこ

2011/05/27
4163249001強運の持ち主
瀬尾 まいこ
文藝春秋 2006-05

by G-Tools

元OLが営業の仕事で鍛えた話術を活かし、ルイーズ吉田という名前の占い師に転身。

ショッピングセンターの片隅で、悩みを抱える人の背中を押す。

父と母のどちらを選ぶべき? という小学生男子や、占いが何度外れても訪れる女子高生、物事のおしまいが見えるという青年……。

じんわり優しく温かい著者の世界が詰まった1冊。内容紹介より




人間関係の煩わしさを避け、一人で出来る占い師に転職したのに。

なんだかんだと巻き込まれ、嫌々踏み込むその姿は、とてもユーモラスで肩の力が抜ける。

瀬尾まいこは脱力したいときにぴったり。

退屈な電車や病院の待ち時間が、居心地良ーくなります。


この人はやる気満々から一番遠い世界に住んでいる気がします。

多くのものも望んでいないでしょう。

だからこんなセリフがとてもしっくりきます。

付き合って二年にもなると、いつからか自然にお互いが苦手なものをカバーできるようになってくる。

朝は通彦が低血圧の私を起こしてくれて、夜はこたつで眠ってしまう通彦を、私がベッドまで連れていってあげる。

お互いがいるから、二人ともほんの少しだけど生きやすくなっている。



「生きやすくなる。」とは良い言葉。

ほんの少しなのも、ふむふむと伝わります。

自分の存在があって、世の中がどう変わるかなんて、そんな大それたことではなく、

自分の右隣の人と、左隣の人ぐらいは、ちょっと生きやすくできたらいいなと思います。


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16:00 瀬尾 まいこ | コメント(2) | トラックバック(0)

幸福な食卓 / 瀬尾 まいこ

2011/01/03
4062126737幸福な食卓
瀬尾 まいこ
講談社 2004-11-20

by G-Tools


「父さんは今日で父さんをやめようと思う」

父さんの衝撃的な一言で始まる本作品は、主人公・佐和子の中学~高校時代にかけての4編の連作による構成。

父さんが自殺を失敗したときも、母さんが家を出たときも、朝は普通にやってきた。

そして、その悲しい出来事のあとも…。

泣きたくなるのはなぜだろう?

優しすぎるストーリー。

第26回(2005年)吉川英治文学新人賞受賞 内容(「BOOK」データベースより)



瀬尾まいこの良さがいっぱい詰まった、救いのある優しい作品です。

語りは淡々と、登場人物は温かく。

読んでいると、とっても幸せな日常が綴られているような錯覚を覚える。

よくよく考えると、十分に不幸要素満載。


父の自殺未遂。

母の家出。

天才の兄は進学せず。

主人公は精神的ショックから、梅雨になるたび体調を崩す。


なのに、間違いなく幸福で、その笑いと優しさの中に、時おり紛れた悲しさが顔を出す。

可哀想だとは決して言わせない、この力配分が大好きです。


本当に伝えたいことが、ちゃんと胸にきて、これぞ瀬尾まいこ

出てくる人は、一般常識から見ると、生きにくそうな人間ばかり。

でも、魚のように、居心地良さげに生きている


これいいなあ。

好きだなあ。

ピントのしっかり合った癒し系小説。


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17:00 瀬尾 まいこ | コメント(4) | トラックバック(0)
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