05月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫07月

スポンサーサイト

--/--/--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:-- スポンサー広告

55歳からのハローライフ / 村上 龍

2013/05/01
55歳からのハローライフ55歳からのハローライフ
(2012/12/05)
村上 龍

商品詳細を見る

希望は、国ではなく、あなた自身の中で、芽吹きを待っている。

多くの人々が、将来への不安を抱えている。

だが、不安から目をそむけず新たな道を探る人々がいる。

婚活、再就職、家族の信頼の回復、友情と出会い、ペットへの愛、老いらくの恋…。

さまざまな彩りに充ちた「再出発」の物語。



村上龍がこんなに優しいタッチで書くなんてと、驚きと新鮮な気持ちで読み進めました。

定年後の不安がない人はいないと思う。

仕事、病気、夫婦関係、一人の老後…

お金がある人の老後も、ない人の老後も、誰かがいる人も、いない人も。

様々な老後を中編で見せてくれるので、自分に近しい人に、つい肩入れしてしまう。


私もここに「老後」と書いているが、定年後をそう表現しなければ書きようがないから書くだけで、実態はとても若い。

心は今の延長線上にあって、決して人生の終盤ではないのだなと思う。

ときめきも、期待も、心が震える涙も、高校生と同じだ。

もし若者と違いがあるとするなら。

それは、年をとっても昔と変わらずはしゃいでしまう自分に、驚いたり、恥じたりする、控えめさかも知れない。


夢だって、あっていいじゃないか。

強く思う自分と、何を今さらと嘆く自分。

せめぎ合いが切なく、時に情けない。

子育て世代が読んでおくのもいいなと思う。

今までとは違う村上龍に出会え、とてもお勧めです。



押していただけたら、とても幸せです。
宜しければ、応援ポチどうぞよろしくお願いします。
    にほんブログ村 その他日記ブログ のほほんへ
スポンサーサイト
09:46 村上 龍 | コメント(0) | トラックバック(0)

五分後の世界 / 村上 龍

2010/12/26
4877284443五分後の世界 (幻冬舎文庫)
村上 龍
幻冬舎 1997-04

by G-Tools


箱根でジョギングをしていたはずの小田桐はふと気がつくと、どこだか解らない場所を集団で行進していた。

そこは五分のずれで現れた『もう一つの日本』だった。

原爆が落とされても降伏せずに50年、戦い続けた日本の現在とは。


原爆はさらに小倉、新潟、舞鶴にも落とされ、九州も占領される。

『もう一つの日本』は地下に建設され、人口はたった26万人に激減。

民族の誇りを失わず、駐留している連合国軍を相手に、第二次世界大戦終結後もゲリラ戦を繰り広げていた…

国連軍との本土決戦のさ中で、アンダーグラウンド兵士の思いは、こうだ。

「人類に生きる目的はない。だが、生きのびなくてはならない」。




以前に村上龍の作品で、残酷な描写にショックを受け、それ以来敬遠してきました。

先日お勧めをいただき、えいやっと、とても久々の村上龍です。


これは、いわゆる過去未来へのタイムスリップではない。

村上龍が作り出した「五分後の世界」へ、読み手も唐突に放り込まれる。

そこで見るものは、想像レベルを超えるリアルな世界。

延々と繰り返される戦いの中に、現在への痛烈なメッセージが含まれています。


「五分後の世界」内の小学校教科書で、日本の過去に触れ、島国ゆえの甘さを指摘しています。

「もし本土決戦を行わず、沖縄を犠牲にしただけで、日本が降伏していたら…

私達は生命を尊重することを学ばず、「無知」なままだったのかも知れません。」

「私達はどの国の助けも借りずに生きのび、降伏せず、媚びず、文化も真似ていない。

すべての決定を自分自身が下し、世界に影響を与え続けています。」


と。

日本はこのままでいいのか、甘くはないか。

戦争の本当の責任を直視せず、アメリカの言いなりになってしまった日本。

自分達は結局、自分達の事を何一つ決めることさえ出来ないじゃないか。

そんな現代への、痛烈な批判と警告。


1994年の作品と思うと、村上龍のメッセージはとても的を射ていて、さすが!としか言いようがない。

確かにそうだと。

だけれど、そこにいる人を私は羨ましいとは思えない部分も。

特に女性、子どもに、幸せを選択する権利があったとは思えない。

自分で生命を掴み取る経験をしたことがない私は、甘っちょろいの筆頭です。

だからゆえ「人を殺さなくていいことへの感謝」を大切にしなければと思っています。


自分でしっかり立てというメッセージを受けつつ、平和への感謝を感じずにはおれない。

こんな風に視点を変え、国のあり方を考えさせてくれる作品は貴重で、とても良い作品でした。


押していただけたら、とても幸せです。
宜しければ、応援ポチどうぞよろしくお願いします。
    にほんブログ村 その他日記ブログ のほほんへ
17:57 村上 龍 | コメント(4) | トラックバック(0)
 | HOME | 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。