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雲南の妻 / 村田 喜代子

2012/06/07
4062114593雲南の妻
村田 喜代子
講談社 2002-09

by G-Tools


この契りは永遠に…。

女が女を娶る。

中国雲南の奥深い地で過ごした忘れ得ぬふたりの愛の生活。

奇妙な同性婚、傑作長篇小説。内容(「BOOK」データベースより)



この話はフィクションなのか、ノンフィクションなのか。

読んでる途中で分からなくなって調べたら、フィクションでした。

ありそうでなさそうで、なさそうでありそうな、何とも不思議な物語。


日本がピンクレディに湧いていた時代。

商社マンの妻として中国雲南で暮らす日々が、靄に包まれたような美しさで語られる。


中国雲南の少数民族にのみ存在する、不思議な習慣。

女権の強い部族の村では、結婚するときに、妻は女の友人を一緒に連れていく。

男と、女と、友人の女、3人の結婚生活


男と女は夫婦で。

女と女もまた夫婦。

しかし、男と友人の女は決して結ばれてはならない。


女に愛されることになった女。

3人の奇妙な生活に翻弄される夫。

いやらしさも不潔にはならず、少しだけ滑稽に見せる。

村田喜代子さんは、やはり文章の綺麗な方だと思う。


中国のお茶に関する話がまた興味深い。

子どもが生まれたら、病気になった時のためにと、茶葉を寝かせ始める親。

緑茶を竹の皮に包んで、トロリとなるまで長期間保存するという。

寝かせる年月は50年。


ためらいもなく、50年後の薬を作る親の愛

どこまでも豊かな心と、お茶の世界の奥深さに、すっかり魅了されました。


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10:31 村田 喜代子 | コメント(0) | トラックバック(1)

あなたと共に逝きましょう / 村田 喜代子

2011/07/16
4022504390あなたと共に逝きましょう
村田 喜代子
朝日新聞出版 2009-02-06

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昭和・平成の上昇期を生きてきて、老い方を知らない団塊世代の共働き夫婦。

その夫を襲った動脈瘤破裂の危機。

銃口を突きつけられた者は、どう生きるのか?

心臓をとめられても、人はなおかつ尊厳を保てるのか。

大学被服科の教員の妻に、夜ごと逢いに来る夢の男。

生への活路か、心中行きか。

硫黄噴く北の岩盤浴の地へ舞台は流れる。

人間の不可思議な「体」と「心」の深淵に潜る、作者、5年がかりの新境地。内容紹介より




これは読み応えのある作品でした。

いつものように目が合ったから読んだだけでしたが、村田喜代子さん、すごい人だったのですね。

芥川賞をはじめ数々の賞を獲っておられるが、恥ずかしながら全く知りませんでした。

女流文学賞、平林たい子文学賞、紫式部文学賞、川端康成文学賞、芸術選奨文部大臣賞、野間文芸賞、そして紫綬褒章まで、まぁ…びっくり。



年を重ね怒りっぽくなった夫と、それを冷やかに見つめる妻。

噛み合わない老夫婦の温泉旅行で始まるこの作品が、なぜこんなに文学的になるのかな。


要所で挟まれる、謎の男と女郎屋の夢。

今にも破裂しそうな静脈瘤のふるえ。

瘤を小さくするために、玄米を100回咀嚼し、異臭を放つ鯉こくを胃に流し込む。


夫の身体を支配する瘤と共に、妻の心が揺れる。

心は二つでも、身体は一つだったのか。

表現下手な夫婦のぎこちない日々の努力は、時に滑稽で、強烈に美しい


最初から最後まで奥深く、久々に濃い面白い本に出逢えました。

小川洋子ほど抽象的ではなく、ストーリーとしての楽しさもしっかりあります。

「読みやすいけど、置き所がしっかりしている本」 です。


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22:07 村田 喜代子 | コメント(0) | トラックバック(0)
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