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いつか記憶からこぼれおちるとしても / 江國 香織

2011/09/20
4022578025いつか記憶からこぼれおちるとしても
江國 香織
朝日新聞社 2002-11

by G-Tools


吉田くんとのデートで買ったチョコレートバーの味。

熱帯雨林にすむ緑の猫への憧れ。

年上の女の細くて冷たい指の感触…。

10人の女子高校生がおりなす、残酷でせつない、とても可憐な6つの物語。

少女と大人のあわいで揺れる17歳の孤独と幸福を鮮やかに描き出した短篇小説集。 内容(「BOOK」データベースより)



江國香織が書くと、女子高生なのに青春が感じられない。

何とも不思議な静謐さを持つ作品です。


いいところのお嬢様女子高ですから、いじめ、援交、コンプレックス、親の不仲など…分かりやすい設定ではある。

しかしこれは、問題定義でもなんでもない。

あくまでもこの娘たちを表す表現の道具にしか過ぎない。

小道具を通して最後には、彼女たちの本質が上手く浮き上がってくる

これがとても良い。

大好き。


ほんの少し連結していて、その絡ませ方のセンスが良くて。

女子高生特有の嬌声も、冷めた目も、同じ温度に感じる距離感。

これは江國香織が書くからか、私の年齢と女子高生との距離そのものなのか。


掴みどころのないあやふやさ。

あまりにも無防備な幼さ。

大人を翻弄するのは、邪気なのか、無邪気なのか。


「いつか記憶からこぼれおちるとしても」

このタイトルは素晴らしい。

いつの間にか消えてしまう思い出。

周りからは普通に見えているはずのそれぞれの胸の内。

この人の作品は、いつも余韻が良い。

読書の秋にしっくりくる本です。


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16:21 江國 香織 | コメント(0) | トラックバック(0)

きらきらひかる / 江國 香織

2011/09/02
4103808012きらきらひかる
江國 香織
新潮社 1991-05

by G-Tools


私たちは十日前に結婚した。

しかし、私たちの結婚について説明するのは、おそろしくやっかいである―。

笑子はアル中で躁鬱、睦月はホモで恋人あり。

そんな二人は全てを許し合って結婚した、筈だったのだが…。

セックスレスの奇妙な夫婦関係から浮かび上る誠実、友情、そして恋愛とは。

傷つき傷つけられながらも、愛することを止められない全ての人々に贈る、純度100%の恋愛小説。

内容(「BOOK」データベースより)




設定だけを見ればかなり癖のありそうなお話。

なのに、読後どこにもエグさが見当たらない美しい小説です。


睦月は優しくて優しくて、読んでいる私までも息が詰まってしまう。

湿度の高い熱帯植物園に入ってしまったかの様。


優しく閉鎖的な世界の中で、相手を苦しめるつもりはないのに…。

誰かの幸せを願っていても、誰もぴったり一致した二人にはなれない。


世間でまっとうな人間として存在する双方の両親が、彼らのピュアさをさらに際立たせる。

母親の香水の匂い、父親のイラつき。

俗世間の象徴。

妙に鼻について、さりげなく素敵。


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15:12 江國 香織 | コメント(8) | トラックバック(0)
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