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新世界より / 貴志 祐介

2014/11/21
新世界より 上新世界より 上
(2008/01/24)
貴志 祐介

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新世界より 下新世界より 下
(2008/01/24)
貴志 祐介

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ここは汚れなき理想郷のはずだった。

1000年後の日本。

伝説、消える子供たち。

子供たちは、大人になるために「呪力」を手に入れなければならない。

一見のどかに見える学校で、子供たちは徹底的に管理されていた。

いつわりの共同体が隠しているものとは――。

何も知らず育った子供たちに、悪夢が襲いかかる!

第29回日本SF大賞受賞  内容紹介



読み応えのあるSFを久々に読みました。

1000年後の世界のようで、1000年前の世界を思わせる、ネットなど何もない平和な世の中。

ハリーポッターのように魔法を学ぶ授業は面白く、ついうっかり楽しい冒険が始まるかと勘違いしてしまった。

しかし、彼らが大人の管理していた世界から一歩外へ出ると、情景は一転。

グロテスクに進化した様々な虫や哺乳類が子どもたちに襲い掛かり、大量の血と肉が空を舞う。

やっぱり貴志さんの作品だったと、この辺りで再認識するわけです。


休む間もなく戦いに追われ、絶体絶命のピンチを乗り越えながら、大人が隠し続けてきた本当の世界の仕組みに気づいていく。

グロイけれど、それ以上に青春小説であり、冒険小説であり、また、メッセージ性のあるエンターテインメントでした。

今の世の中のその先に、この「新世界」が存在してしまう可能性を、まざまざと見せつけられたように思う。

人が人をコントロールしようとするその先。

自分たちが能力、知力を備えれば備えるほど、無意識に驕り、もっともらしい理由をつけて誰かを管理しているのかもしれない。


読んでいて引っかかったのは、子どもたちの性描写。

男と男、女と女、男と女…と組み合わせは自由。

大人が推奨する子どもの性関係は突飛に見えるが、設定そのものが、物語を形成する上で絶対必要だったとは思えなかったのです。

これらのシーンがなければ、ある程度の年齢からお勧めできるSFになっただろうに。


全景が見えない前半は、本当に長くて脱落してしまいそうになるが、後半はかなりスピードが上がります。

読んでいてかなり消耗してしまうのだけれど、最後まで読む価値はあると思います。

美しいようで悲しくて、自分たちの世界を省みさせるようなラストは、私はとても好きでした。



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23:24 貴志 祐介 | コメント(4) | トラックバック(0)

十三番目の人格(ペルソナ)―ISOLA  / 貴志 祐介

2012/10/12
4041979013十三番目の人格(ペルソナ)―ISOLA (角川ホラー文庫)
貴志 祐介
角川書店 1996-04

by G-Tools

賀茂由香里は、人の強い感情を読みとることができるエンパスだった。

その能力を活かして阪神大震災後、ボランティアで被災者の心のケアをしていた彼女は、西宮の病院に長期入院中の森谷千尋という少女に会う。

由香里は、千尋の中に複数の人格が同居しているのを目のあたりにする。

このあどけない少女が多重人格障害であることに胸を痛めつつ、しだいにうちとけて幾つかの人格と言葉を交わす由香里。

だがやがて、十三番目の人格「ISOLA」の出現に、彼女は身も凍る思いがした。

第三回日本ホラー小説大賞長編賞佳作。 内容(「BOOK」データベースより)



元々ホラー好きではなく、今まで敬遠してきた作品。

しかし貴志祐介の初期の作品が読みたくなって、恐る恐る手を出しました。

表紙が放つ印象程のホラーではありませんでした。


著者の経歴は大阪府出身、西宮市在住。

それも影響しているのでしょうか、阪神大震災を舞台に描かれている作品でもあります。

災害に絡めているからの展開ではあるが、これが「阪神大震災」である必要性はそれほど感じられなかった。

そこを物語にしてしまうのか…と私は引っ掛かりを感じる。


多重人格の少女から生まれた十三番目の恐ろしい人格「ISOLA」。

ISOLAの心を読み、人格の消滅を計ろうとするエンパスの賀茂由香里。

多重人格を十三番目にすることで、おどろおどろしさを増す結果にはなるが、実際は十三人を使いこなせてはいない。

展開上必要だったのはその半分。

数を増やして複雑にした割には、返りが少ないので拍子抜けしてしまった。


十三の人格を漢字で表すところ、父の形見「雨月物語」を絡めているのが良いですね。

この作品のすべてがここに集約されている。

一つの漢字には、いい意味も悪い意味もあって。

悪意を持ってすれば、どうとでも解釈が出来てしまう気持ち悪さ。


いいラストでした。

これぐらいはしてもらわないと、展開上物足りない。



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11:21 貴志 祐介 | コメント(4) | トラックバック(0)

悪の教典 / 貴志 祐介

2012/05/21
4163809805悪の教典
貴志 祐介
文藝春秋 2011-11

by G-Tools

とびきり有能な教師がサイコパスだったとしたら、その凶行は誰が止められるのか──

学校という閉鎖空間に放たれた殺人鬼は高いIQと好青年の貌を持っていた。

ピカレスクの輝きを秘めた戦慄のサイコ・ホラー。

2010年度「このミステリーがすごい!」第1位、「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、第1回山田風太郎賞。

内容(「BOOK」データベースより)



品の悪いお話ではありますが………とても楽しかったです。

貴志祐介の作品は、以前の方が私は好み。

最近のはトリックが凝りに凝っているのに、殺人を犯すに至る動機が粗い。

そんな理由で殺しちゃうの??と首をかしげるものばかり。


「悪の教典」は、主人公が天才サイコパス教師。

今回は殺人に理由付けが要らない分、引っかかりなく読みやすかったのかもしれません。

いらないなら思う存分やりなさいと、とんでもない事になっています。


前半は、教師ハスミンの立ち回りが上手くて、抜群に面白い。

理解不能な、人としての感情の欠落。

どこまでも計算しつくされた客観的な視点。

殺人狂でありながら、牙を隠した人当たりの良い振る舞いが、上手くはまっている


残念ながら、あんなに丁寧に積み上げてきたものが、後半突然に乱れだす。

一線を越えてしまったからか、別の人格になってしまったかのよう。

貴志さんの都合で、ハスミンのキャラ変えた?


殺人鬼 VS 仔羊たち

深夜の学校でハラハラ、ドキドキ。

行き当たりばったりの展開でなし崩しになりながらも、引き込む力はとても強かった。



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14:55 貴志 祐介 | コメント(6) | トラックバック(1)

鍵のかかった部屋 / 貴志 祐介

2012/04/06
4048742248鍵のかかった部屋
貴志 祐介
角川書店(角川グループパブリッシング) 2011-07-26

by G-Tools


防犯コンサルタント(本職は泥棒?)・榎本と弁護士・純子のコンビが、4つの超絶密室トリックに挑む。

表題作ほか「佇む男」「歪んだ箱」「密室劇場」を収録。

貴志祐介にしか考えつけない、驚天動地の密室トリック4連発!

密室ミステリの金字塔、ついに登場。内容(「BOOK」データベースより)



弁護士・純子&防犯探偵・榎本シリーズとして、「硝子のハンマー」「狐火の家」に続く第3弾です。

前2作品を読んだのは数年前なので、記憶があいまいではありますが。

美人の青砥弁護士は、こんなに馬鹿っぽかった?? 

天然キャラに仕立てようと無駄にはしゃいだ感じが、ツボを完全に外している

貴志祐介がコミカル設定を書くのって、無理があるんじゃないかな。

笑いに関しては、どうも私の好みではないみたいです。


密室トリックばかりの短編集。

犯人は最初から絞れていて、自称:防犯コンサルタントの泥棒が、難問密室トリックに挑みます。

先読みしようとする気にはならない程、トリックはかなり込み入った難解さ。

その分、殺人に至るまでの動機が、どうも浅くて腑に落ちない。

「密室劇場」は笑い話なのに笑い所がないし。

貴志祐介が好きだから、残念な作品でありました。


もうすぐ嵐の大野君でドラマ化されますね。

今までのシリーズを網羅するようですし、トリックメインで映像化した方が面白そうです。


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16:47 貴志 祐介 | コメント(4) | トラックバック(0)

青の炎 / 貴志 祐介

2010/09/10
4048731955青の炎
貴志 祐介
角川書店 1999-10

by G-Tools

光と風を浴びて、17歳の少年は、海沿いの道を駆け抜ける。

愛する妹と母のために―。

氷のように冷たい殺意を抱いて。

人間の尊厳とは何か。

愛とは、正義とは、家族の絆とは―。

熱き感動を呼ぶ現代日本の『罪と罰』。内容(「BOOK」データベースより)



櫛森秀一は、湘南の高校に通う十七歳。

女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との三人暮らし。

そんなある日、母が十年前、再婚しすぐに別れた男、曾根が現れた。

曾根は秀一の家に居座り、母の体のみならず、妹にまで手を出そうとしていた。

警察も法律も家族の幸せを守ってはくれないことを知った秀一は、自らの手で曾根を殺害することを決心する…。


多感な少年が少しずつ出口を狭められ、殺人へと向かってしまう様が、本当に良く描かれています。

言葉が少なく、静かで、どこにでもいそうな高校生。

そのことがかえって、心にすとんと入り、読み手に「逃げて!」と思わせるのでしょうか。

貴志祐介といえばホラーですが、この作品は青春ミステリー

もっとこんな色調の作品も書いて欲しいと思う、とても好きな作品です。


映画なら。

監督:蜷川幸雄 主演:二宮和也、松浦亜弥

さすが蜷川監督。この作品の「青」の表現がとても美しく、印象に残ります。

父親役が山本寛斎なのですが、殺されるに値するほどのおぞましさではないのが残念。(山本寛斎だもん…)

二宮くんの音の無い演技が良く、高校生の儚さや弱さが心に残り、とてもせつなく綺麗でした。


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23:23 貴志 祐介 | コメント(2) | トラックバック(0)
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