05月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫07月

スポンサーサイト

--/--/--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:-- スポンサー広告

もの食う人びと / 辺見 庸  福島の後、今読む「禁断の森」

2011/12/25
4043417012もの食う人びと (角川文庫)
辺見 庸
角川書店 1997-06

by G-Tools


人は今、何をどう食べているのか、どれほど食えないのか…。

飽食の国に苛立ち、異境へと旅立った著者は、噛み、しゃぶる音をたぐり、紛争と飢餓線上の風景に入り込み、ダッカの残飯からチェルノブイリの放射能汚染スープまで、食って、食って、食いまくる。

人びととの苛烈な「食」の交わりなしには果たしえなかった、ルポルタージュの豊潤にして劇的な革命。

「食」の黙示録。

連載時から大反響をよんだ感動の本編に、書き下ろし独白とカラー写真を加えた、新しい名作文庫の誕生。

内容(「BOOK」データベースより)初版1994年



人に勧めるほど好きな本だったのに。

先日「銀蔵さん」のブログを見て、この本の「禁断の森」の存在を思い出した。

この章はチェルノブイリ事故から8年後、立ち入り禁止区域で生活するお年寄りの食について書かれている。

好きな本と言いながら、この章について忘れてしまっていた自分に愕然とし、申し訳なさでいっぱいになってしまった。

フィリピンで日本残留兵が侵さざるをえなかった人食事件が、印象の大部分を占めていただろうか。

いやいや、当時の私はチェルノブイリを、遠い場所の事として読んでいたんですね。


政府の指示で避難したものの、新しい土地に馴染めず、物価高でお金も続かない。

原発から30キロ圏内の立ち入り禁止区域に戻ってきたお年寄り。

数年前読んだとき、この土地はひどく汚染されているように感じた。

危険と知りつつ戻るなんて、信じられないと。

しかし今回再読して衝撃だった。

とてつもなく高く感じた場所の空間線量は、1マイクロシーベルト/時

爆発事故から8年経過しているので、数値が低くなっていて当然だけれど、その数値を思っていたより低いと感じてしまう。


放射能についてわずかな知識しか持っていないお年寄りたち。

自生きのこ、山の果物、貯水池の魚…お年寄りの食事は、検査1つ受けていない。

汚染されていることは十分に理解しているが、他に食べるものもない。

「ウォッカや赤ワインは放射能を洗う」と口を揃えて言い、お酒をガバガバ飲む。

現地の学者ですら信じている、出所不明の安全情報

そのお酒も、森で採れた、食べてはいけないと言われているリンゴから造られる。


避難先の物価が高く、疎開生活は皆苦しい。

年寄りは放射能の影響が少ないからと、口減らしの為に自ら立ち入り禁止区域に戻ってくる。

海外からの食糧援助は安全だからと、自分では口にせず、孫に送っては縁をつなぎとめようとする。

一見強く見える年寄りの身体はあちこち痛み、医者もいない不安な生活。


何にも理解していなかった。

あの時読んでいたのとは全く違う。


世界はぐるぐる繋がり合っている。

だからと言って、チェルノブイリのその先を、福島へ繋げる必要はない。

チェルノブイリのお年寄りが警笛を鳴らしてくれている。



最後に

従軍慰安婦の章など辛い描写もありますが、ジュゴンの密漁など、日頃知らない世界を存分に見せてくれる本。

私は息子に「禁断の森」だけでも読むよう勧めましたが、結局彼は全部読んでいました。

正解がどこにあるかなんて分からないことを知る。

中高生にもとてもお勧めです。


押していただけたら、とても幸せです。
宜しければ、応援ポチどうぞよろしくお願いします。
    にほんブログ村 その他日記ブログ のほほんへ
スポンサーサイト
17:35 辺見 庸 | コメント(2) | トラックバック(0)

もの食う人びと  /  辺見庸

2010/09/02
4043417012もの食う人びと (角川文庫)
辺見 庸
角川書店 1997-06

by G-Tools

人は今、何をどう食べ、どれほど食えないのか。

人々の苛烈な「食」への交わりを訴えた連載時から大反響を呼んだ劇的なルポルタージュ。

文庫化に際し、新たに書き下ろし独白とカラー写真を収録。

第16回(1994年) 講談社ノンフィクション賞受賞 出版社/著者からの内容紹介



社会の最底辺の貧困にあえぐ人たちの飢餓、ダッカの残飯、チェルノブイリの放射能汚染スープ…。

世界のありとあらゆる食を、筆者が現地の人々に入り込み食します。


日本にいては考えられない、生きる為の「食う」行為。

ずいぶん前に読んだのですが未だに強烈な印象が残っています。

それでも生きようと真っ直ぐに「食う」行為を続ける人々。

一方日本では「食う」に困らなくても自ら命を絶ってしまう。

今の日本に育った私からは、想像もつかない食の世界に圧倒され、薄っぺらい自分が張り倒される気分です。


押していただけたら、とても幸せです。
宜しければ、応援ポチどうぞよろしくお願いします。
    にほんブログ村 その他日記ブログ のほほんへ
17:34 辺見 庸 | コメント(0) | トラックバック(0)
 | HOME | 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。