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弘海 息子が海に還る朝 / 市川 拓司

2010/10/30
4022579900弘海 -息子が海に還る朝
市川 拓司
朝日新聞社 2005-02-18

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平凡な小学生・弘海の体に異変が起こり、水の中を好むようになる。

弘海の病状は悪化の一途をたどるが、水の中にいるときは不思議と元気を取り戻していく。

息子のことを心配した両親は、世界中に弘海と同じような病状を持つ子供が存在することを知る。

やがて弘海は、自分と同じ体質を持つ美しい少女・里沙と運命的な出会いをするが……。(出版社からの内容紹介)



恋愛小説の印象の強い市川拓司が、家族をテーマにしためずらしいお話です。

わが子を心配し、愛し、幸せを願うとき、親なら何が出来るだろう

自分はどんな選択をしますか?


ずいぶん以前に読んだ本ですが、その時の感情は鮮明に覚えています。

ファンタジーだから出来る良さがいっぱい入った作品。

現実と見つめ、感情の折り合いを少しずつつけながら、そんな心の描写が丁寧に描かれています。

父親の物語ですが、子を持つ親なら、泣けて泣けて のとっても素敵なお話です。


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23:13 市川 拓司 | コメント(0) | トラックバック(0)

吸涙鬼 -Lovers of Tears- / 市川 拓司

2010/10/30
4062152614吸涙鬼 -Lovers of Tears- (100周年書き下ろし)
市川 拓司
講談社 2010-07-16

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満月の夜、屋上庭園で意識を失ったところを冬馬に助けられた美紗。

翌日彼のコテージを訪ね、二十歳で死ぬ病気に罹っていることを冬馬に告白する。

次第に体が弱り病室のベッドに伏せる美紗のもとを訪ねる冬馬。

彼は美紗の病気を治すという…二人触れ合って、ともに生を願うという方法で。

冬馬は悲しみの涙を吸い、生きるために願う。

夜を徹して続く妖しく甘美な治療。

実は異能をもつ冬馬は、涙をすって生きる吸涙鬼の一族だった・・・。



市川拓司の5年ぶりの長編小説

ファンタジーではありますが、今までとは少し違った雰囲気です。


-なぜひとびとはこうも他者を否定することにやっきになっているのか-

市川拓司が語るように、今の世の中はとてもとても恐い所なのかもしれません。

人が人を傷つけることを直視できない。

そんな当たり前の感情を持った人間が生きていくには、この世は残酷すぎる

繊細な彼らは、人と交わることが出来ず、周りからいつも浮いている。


ここまでは好き。

でも、そこからの世界にリアルさはなく、ドキドキもせず、なかなか入り込めません。

語りの言葉が細切れで、読んでいて日本語が美しく感じられないのも、気になるところ。

最後までそこが引っかかり、悲しいかな、中高生向けファンタジーノベルという印象です。

これも他者を否定しているのか…

ありゃりゃ 申し訳ない。

でも!

市川拓司は、自分の言葉で語る男性主人公の方が、魅力を発揮できると思っています。


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22:54 市川 拓司 | コメント(0) | トラックバック(0)

蛇を踏む / 川上 弘美

2010/10/29
4163165509蛇を踏む
川上 弘美
文藝春秋 1996-08

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藪で、蛇を踏んだ。

「踏まれたので仕方ありません」と声がして、蛇は女になった。

「あなたのお母さんよ」と、部屋で料理を作って待っていた…。

若い女性の自立と孤独を描いた芥川賞受賞作「蛇を踏む」。

“消える家族”と“縮む家族”の縁組を通して、現代の家庭を寓意的に描く「消える」。

ほか「惜夜記」を収録。

第115回(96年上半期)芥川賞受賞(「BOOK」データベースより)



このあらすじの最初、なんとも可笑しくて。

「踏まれたので仕方ありません」といった蛇は、「あなたのお母さんよ」と料理を作っている。

この唐突さに、私はすっかりはまってしまった。

川上弘美は自分が作る話を、「うそばなし」と呼んでいる。

子どもの頃から、こんな話の中で遊ぶのが大好きなんだそう。


頭の中の空想を、変な形に伸ばしてみて、表してみて、さて。

心のどこかで求めているものが生み出す化身。

それに飲み込まれそうになりながらも、抗いつつ自分を探す。


芥川賞なので「純文学」と思って割り切って読まないと、頭が・・・となります。

確かに不可解。

でも、とても心地よい。

好き嫌いははっきり分かれるでしょうし、お勧めはできません。

「蛇を踏む」の5年後に発表された「センセイの鞄」のほうが断然読みやすいです。

全くタイプが違って見えますが、主人公が発する空気は似ています。


この作品を理解できます、なんてとても言えないのですが、奥に潜むものを探りたいと思わせる魅力があります。

どこもかしこも、なんだか可笑しい 嘘っぱちのお伽噺

川上弘美が語るように、この「うそ」の中でちょっと遊んでみてください。


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10:29 川上 弘美 | コメント(2) | トラックバック(0)

むかしのはなし / 三浦 しをん

2010/10/27
4344410955むかしのはなし (幻冬舎文庫)
三浦 しをん
幻冬舎 2008-02

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なにかを語り伝えたいと願うときとは、きっとなんらかの変化が起きたときだろう。

喜びか、悲しみか、驚きか、定かではないけれど…

誰かに語りたくなるのだ。

だれでもいい。だれかに。

「日本昔話」を語り変えた書下ろし7編を収録。(あとがきより)



感動!とか、衝撃!とか、びっくりマークが付く作品ではない。

「何かねえ。上手く言えないけど、良かったし好きだな。」という作品です(笑)


日本昔話を今に語り変えたらどうなるか。

そんな企画で作られた今作は、短編それぞれに「かぐや姫」や「浦島太郎」等、昔話がベースに敷かれています。

読んでみると、昔話の色はそれほど強くなく、何がベースだったか忘れてしまうほど。

決して面白くないわけではなく、昔話を絡めなくても、短編として十分完成しています。


題材は、ホスト、ピッキング、地球滅亡と幅広く、暴力団からSFまで何でもあり。

こんなにばらばらな題材も、「誰かに語る昔話」という共通項によって上手く束ねられ、何故か落ち着いた雰囲気。

短編ですが長篇の良さもあり、せっかくなので途中で読むの止めないで下さいね。


語る相手は違えど、語りたい相手がそこに居て、言葉は人を繋いでいく

もう一度読んでも、きっと面白い。

さすが昔話。


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12:18 三浦 しをん | コメント(7) | トラックバック(0)

四畳半神話大系 / 森見 登美彦

2010/10/25
4872339061四畳半神話大系
森見 登美彦
太田出版 2004-12

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私は冴えない大学3回生。

バラ色のキャンパスライフを想像していたのに、現実はほど遠い。

悪友の小津には振り回され、謎の自由人・樋口師匠には無理な要求をされ、孤高の乙女・明石さんとは、なかなかお近づきになれない。

いっそのこと、ぴかぴかの1回生に戻って大学生活をやり直したい!

さ迷い込んだ4つの並行世界で繰り広げられる、滅法おかしくて、ちょっぴりほろ苦い青春ストーリー。 (「BOOK」データベースより)



あの時、もし違う選択をしていたら…。

誰もが一度は思うこと。

そんな思いを形にしてみました!という感じの、何とも可笑しな作品です。

違う選択をした世界を並行して見せるが、その内容はいたって不真面目。

バカバカしいと思いつつ、気が付けば「ふわふわ戦隊モチグマン」が欲しくてたまらない自分が…


言葉遊びと、こっそりとした仕掛け、見え見えの落とし、本としても、笑いとしてもちょっと微妙な存在です。

でも、その外し加減が絶妙

面白いといっても、疲れきって癒し目的で読むものではなく、能動的に楽しむ本かもしれません。


今作品は確か二作目。

森見登美彦の魅力の一つは比喩の多用

この独特の表現+繰り返される並行世界を、真面目に読み込んでは神経を使い、なかなか入り込みにくいです。

森見登美彦を始めて読むなら、順番は逆ですが「夜は短し歩けよ乙女」の方が入りやすいかと思います。


アニメ化もされています。

実写にはきつい作品ですが、アニメの評判はとても良かったですね。

監督は「マインド・ゲーム」の湯浅政明。


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23:38 森見 登美彦 | コメント(8) | トラックバック(0)
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