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もういちど生まれる / 朝井 リョウ

2012/11/30
4344021053もういちど生まれる
朝井 リョウ
幻冬舎 2011-12-09

by G-Tools

彼氏がいるのに、親友に想いを寄せられている、汐梨。

平凡な日常と、特徴のない自分に飽き飽きしている、翔多。

絵を通して、壊れた家族に向き合おうとする美大生、新。

美人で器用な双子の姉にコンプレックスを抱く浪人生、梢。

才能の限界を感じつつも、バイトをしながらダンス専門学校に通う、遙。

あせりと不安を力に変えた5人が踏み出す“最初の一歩”。 内容(「BOOK」データベースより)



以前に「桐島、部活やめるってよ」を読んで、言い回しが好みに合わなかった私。

直木賞候補にもなった「もういちど生まれる」を、気持ちを新たに読んでみました。

朝井リョウの独特の表現は、前回ほど酷くはないとは言え、やはり好きにはなれない。

「これいいでしょ」と嬉々として勧められている気がして、私の腰が引けてしまう。

前回の感想同様、物語の冒頭をそのまま書き出します。

えっ、いまあたしにキスしたのどっち?
 真昼の月のように、ぼんやりと輪郭が見えなくなっていく意識。頭の中が、きめ細かなかき氷の粒を溶かしていく練乳みたいになっている。あまい甘い眠りの誘惑に落ちていきそうになりながら、それでもあたしは完全に寝てはいなかった。徹夜の出口、朝四時。


なんだかな…

最初の数行で感じるほんの少しの余分が、読み進めると負担に感じてしまう。


さてこの物語は、悩みを持つ5人の大学生が、少しずつ繋がりながら、飛び出す出口を模索する連結短編。

若さゆえの切なさ、瑞々しさ、痛々しさが、形を変えて表される。

「もういちど生まれる」の章は確かに良くて、ふらつきなく心が物語にぴたりと重なっている。


朝井リョウは根がちゃらい人ではないんだろうな。

-光を浴びている人を斜め後ろから眺めている-、そんな人物描写が上手い。

憧れているとも、羨ましいとも、素直に口に出来ない彼ら。

自分を晒しきれないプライドの高さは、同時に自分を信じる真っ直ぐさの証。

色々思うこともありますが、余分なものが削ぎ落とされた後半は、惹かれるものがありました。



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15:19 朝井 リョウ | コメント(2) | トラックバック(0)

自転車を裏に置きたいだけなのです

2012/11/28
今回お世話になるハウスメーカーは積水ハウス。

担当の皆さんの人柄はとても穏やかで、設計の自由度、外観の美しさも素晴らしい。

十分有難く、それ以上を望もうなんて思っていないのに、相変わらず話が進まない。


シンプルで美しい家が好きなので、そもそも私のこだわりは少ない。

廻り階段、吹き抜け、出窓、アイランドキッチン、家事室…

奥様向けにと勧められる一切を、私は望まなかった。


ただ唯一こだわりたいのは花。

花は見るのも、活けるのも好きだが、それ以上に育てることが好きです。

苗を買ってくるより、種をまいたり、球根を冬の間に仕込んでおいたり、差し芽をしたり、剪定をしたり。

ガーデニングというよりは、ちまちました園芸作業が性に合っています。

残念ながら東京であまり大きな庭は望めない。

それでも庭のデザインに希望を言え、ガーデン専用のベランダももらえたから、私には贅沢すぎる環境。

これ以上何一つ望みません    と、嫁は謙虚な気持ちで感謝していた。



しかし、どうしても譲れないことが、もう一つあった


我が家には自転車が4台ある。

すっきりした印象を好む私としては、花壇横にガチャガチャと自転車が並ぶのがどうも許せない。

せっかくのアプローチに自転車×4は、絵的にうるさい。

自転車が欠かせない息子たちのぐらいは諦めよう。

ただ、乗る頻度は少ない夫と私の自転車は、家の裏の見えない場所に置いておきたかった。

息子たちだって、大学生になったら毎日乗ることもないだろう。

そうなった時の為にも、家の裏に移動させる通路だけは確保しておきたかった。


建物は境界より50cm以上離さなければならないが、最初から余裕を持って70㎝以上空けて設計していた。

塀を建てても、人が真っ直ぐ歩ける寸法です。

しかしエアコンの室外機の存在を計算に入れていなかったので、室外機を置くと自転車が通れなくなってしまった。


あのー、人だけじゃなく、自転車も通れる通路を確保しておきたいのですが…



しばしの沈黙の後、嫁の希望を聞き入れるべく対策が練られた。

やはり、エアコンの配管を壁の中に通す隠蔽配管しか方法はなさそうだ。

それなら室外機の場所は自由に変えることが出来る。

隠蔽配管はトラぶりやすいし高いので避けていたが、こうなっては仕方がないと隠蔽配管にしてもらった。


これで自転車が通ると思ったら、今度は給湯器の存在が浮上。

給湯機は室外機よりも嵩高いし、2世帯だから、2台ある。

横の通路を確保するため、家の裏に給湯機も移動させた結果、裏は室外機と給湯器がずらりと並ぶことになった。

今度こそホッとしていたが、この給湯機と室外機に取り囲まれた部屋は、良く考えたらお母さんの寝室だった。



給湯機と室外機に取り囲まれた寝室なんて、嫁からの嫌がらせ以外の何ものでもない



これはさすがにまずいだろう。

そうでなくてもお母さんは夜中に物音で目が覚めやすいのに。


お母さんは困った顔でこう言った。


「じゃあこの寝室、防音にしてもらおうかしら」


えっ???



そもそも音で揉めるのは嫌だからと、2階床に防音床を全面に敷いている。

金額が張ることだけれど、後から揉めそうな火種は消しておきたいと、夫が決めたことだ。

防音床に、防音窓、その上防音室となると、お嬢さまがバイオリンを弾くレベルだ

嫁が自転車を裏に置きたい気持ちと防音室では、値段の釣り合いが取れない。

いつも優しい設計さんも、さすがにそれはどうでしょうと口ごもる。


終いには、自転車をそこだけ担いだらどうだとか、折り畳み自転車にする案など、話がどんどん逸れていく。

なんとか設計さんの努力によって、通路は無事確保されたけど、これで半日が潰れてしまった。

皆に徒労感が漂う。

やはり私がいけないんでしょうか。


嫁はただ、自転車を裏に置きたいだけなのです



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13:54 家を建てる | コメント(6) | トラックバック(0)

仙台ぐらし / 伊坂 幸太郎

2012/11/26
4904863186仙台ぐらし
伊坂 幸太郎
荒蝦夷 2012-02

by G-Tools

タクシーが多すぎる、見知らぬ知人が多すぎる、ずうずうしい猫が多すぎる…。

仙台在住の作家・伊坂幸太郎が日々の暮らしを綴る。

『仙台学』掲載を中心に書籍化。

書き下ろし短編「ブックモビール」も収録。あらすじ「TRC MARC」の商品解説より



巻末の写真は見たことがあるが、動いている伊坂幸太郎はテレビでも見たことがない。

どんな人なのか、どんな話し方をするのか、興味があった。

緻密な話を練り上げる方だから、性格は細かいんだろうな。

いつの間にか事件に巻き込まれてしまう気の弱い主人公像から、人が良さそうな印象も受ける。


読んでみての感想は。

失礼ながら、予想通りヘタレだった。 m(。_。;))m スミマセン

伊坂の物語には欠かせない、気の弱いあの男たちそのものじゃないか。

それ以上の発見は、奥様。

心配性の夫を軽くいなす聡明な妻は、作品の中に出てくる女性たちとピタリと重なる。

夫婦の会話は気持ち良く軽快で、伊坂作品を読んでいるかのよう。


メインを占める心配性の話も面白いが、一番のお気に入りは野良猫の話。

ちっとも懐かない一匹狼風の野良が、子どもを産んだとたんに何食わぬ顔をして家猫に収まる話。

野良猫にまで振り回されてしまうなんて。


このエッセイは仙台の雑誌に出されていたもの。

その連載の最中に震災があった。

胸を痛め何もできなくなってしまい、小説を書く意味も分からなくなる。

悩み自問自答しなが、少しづつ言葉を発することが出来るようになるまで、心の変化がとても良く伝わります。


あとがきでも震災について触れている。

誰も傷つけることがない様に、丁寧に丁寧に言葉を添えて。

どの角度で読んでも誰も傷つかないように、精一杯細やかに言葉を選ぶ優しさ。

このあとがきこそが、伊坂幸太郎の人となりを表していると思う。



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14:14 伊坂 幸太郎 | コメント(4) | トラックバック(1)

彼女は存在しない / 浦賀 和宏

2012/11/23
4344001095彼女は存在しない
浦賀 和宏
幻冬舎 2001-08

by G-Tools

平凡だが幸せな生活を謳歌していた香奈子の日常は、恋人・貴治がある日突然、何者かに殺されたのを契機に狂い始める…。

同じ頃妹の度重なる異常行動を目撃し、多重人格の疑いを強めていた根本。

次々と発生する凄惨な事件が香奈子と根本を結びつけていく。

その出会いが意味したものは…。

ミステリ界注目の、若き天才が到達した衝撃の新領域。 内容(「BOOK」データベースより)



ミステリとしては面白い。

精神分裂の話ですが堅苦しくはなく、最後まで楽しめる作品ではないでしょうか。

深読みさんなら読み切れるかも知れませんが、私はすっかり騙されていました。

その上で、面白いけど好きにはならない作家さんだ。


浦賀和宏の書く文章は、読みやすいようで読みにくい。

書いていることは比較的簡単で、すんなりと脳に入る。

入ったうえで消化するのを拒む言葉の流れ。

試みは大きいのに、狙いに文章力が伴っていないと感じます。


精神分裂をベースにトリックを仕掛けるので、意識的に曖昧な部分を残している。

きちんとした人が曖昧に書くとはぐらかされるのだが、もともと読みにくい人が曖昧にするから濁る。

ラストはかなり分かりにくかった。

不明瞭を補うために説明を長く続けたのなら、それは物語として美しくなないと思う。


解離性同一性障害に関して、偏った印象を持たせる危険も感じます。

この病に関して取り上げた小説は多くあるが、書き方一つで一定のイメージを付けてしまいかねない。

小説を読んで傷つく患者関係者は多いのではないだろうか。


ウィキペディアで浦賀和宏について調べたら。

近親相姦、同性愛、カニバリズム、オタク文化や読者など固定層への痛烈な罵倒等、作品のテーマとしてタブーとされている物を扱う事が多い。ことにカニバリズムにはこだわりがあるのか多く扱われており、自身の作品をパロディ的にとらえた『浦賀和宏殺人事件』においても「あいつの小説、なんかある度にすぐに人を殺して食うんだよ!」という台詞がある。


なるほど、なるほど。

こういう人だと割り切ればいいんだ。

偏りを認めた上で、パロディにしてしまう遊び心は好きです。



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12:17 浦賀 和宏 | コメント(0) | トラックバック(1)

ろくでもない男との付き合い方

2012/11/21
好きな人と下校する旬は、断然高校生だ。

中学生では周りの視線が強いし、大学生になれば初々しさに欠ける。

制服姿で自転車に二人乗りして帰る高校生を見ると、爽やかで微笑ましいと思う。

あのドキドキ感が懐かしいなと、私まで思い出に浸ったりして。

しかしそれは、彼が自転車をこいで、彼女が後ろに座っていること、が前提だ。


彼女に自転車をこがして、彼氏が後ろにまたがっている姿も、最近は珍しくない。

ええー これ嫌だなぁ。

たとえ彼女の自転車であっても、男にこいで欲しいと思うのは、昭和の人間だからでしょうか。


先日も、せっせと自転車をこいでいる彼女の後ろで、頭の悪そうな彼氏がご機嫌で座っていた。

彼は後ろから、中身のなさそうな話をしゃべり倒しているだけだ。

大変そうね…と、眺めていたら、

彼は人混みの中、甘えるように後ろから、彼女の胸を触ろうとした。


その途端、

ものすごい速さで、彼女は彼の手をはたいた


一瞬の出来事。

お見事。

彼女に拍手を送りたい気分です。


馬鹿な男を手持無沙汰にすると、ろくな事がなさそうだね。

とりあえず明日から、


ハンドルぐらい持たせたらどうだろう



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15:52 気になる人 | コメント(4) | トラックバック(2)
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