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噂の女 / 奥田 英朗

2013/05/31
噂の女噂の女
(2012/11/30)
奥田 英朗

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美幸って、知っとる?

この町のどこか夜ごと語られるは彼女にまつわる黒い噂──。

町で評判のちょっと艶っぽいイイ女。

雀荘のバイトでオヤジをコロがし、年の差婚をしたかと思えば、料理教室で姐御肌。

ダンナの保険金を手に入れたら、あっという間に高級クラブの売れっ子ママに。

キナ臭い話は数知れず、泣いた男も星の数――。

美幸って、いったい何者?

愛と悲哀と欲望渦巻く人々を描く、奥田節爆裂の長編小説。 内容紹介



最初はおっぱいが大きいだけだと思ったのに。

こんな小粒な悪女では、一冊引っ張るのは無理があるのじゃないかと心配になりさえした。

なのになのに。


噂の女、美幸は着々と足場を固め、力を付けて、上へ上へと伸びていく。

生命力が旺盛で、堂々とした立ち振る舞い。

フェロモン振りまく女を、同性が共感するのはおかしな話だが、

次々騙されている男たちを眺め、むふふと笑ってしまう。


美幸の視点で書かれることがないので、思惑は全く分からない。

分からないが、分からなくても良いように感じさせる軽さ。

読み手の私も、もっと悪だくんでくれとつい応援してしまった。


奥田英朗らしいなと思う。

軽めに読みたい時、はたまたお金持ちの爺さんに恨みがあるとき、いいかもしれません。



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10:13 奥田 英朗 | コメント(5) | トラックバック(1)

月と雷 / 角田 光代

2013/05/29
月と雷月と雷
(2012/07/09)
角田 光代

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不意の出会いはありうべき未来を変えてしまうのか。

ふつうの家庭、すこやかなる恋人、まっとうな母親像…

「かくあるべし」からはみ出した30代の選択は。

最新長篇小説。 内容(「BOOK」データベースより)



父がふいに連れてきた新しい母親、直子と連れ子の智。

学校に行かなくても、おやつだけを食べていても、お風呂に入らなくても、裸でいても、叱られることはなかった。

愛情を与えることも、拒否することもない、そこに居るだけの女。

家の空気は滞り、時計は針を失った。

直子達が出て行った後も、一度乱れてしまった秩序は戻らなくて、その後の私の人生に影響を与え続ける。


真っ当な人間に引け目を感じ、きちんとした生活に息苦しさを感じる。

猫のように居ついた女と同じようにしか、自分は生きられないのだろうか。

もしあの時、直子が家にさえ来なければ。


ずっとずっと引っかかっていた二人に再会し、見つめなおす足下。

同じように「正解」を持たない智と触れ合い安堵を覚えるのは、自分も「正解」ではないからで。

何にも期待せず、失うものさえ持たない人生を、繋ぐように生きる。


一度始まったことは、湖面の波紋のようにただ広がり続け、波は当分絶えることがない。

その中にも必ず出口があると、わずかな光を印象的に残す。



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09:00 角田 光代 | コメント(2) | トラックバック(1)

最新機能の家。私に考える時間を下さい。

2013/05/27
新居に住み始めて数日は驚きの連続だった。

家に付随するシステムが、過保護過ぎるのだ。

人間が五感を働かせて判断、調節してきたことを、何から何まで機械が先回りしてやってしまう。

私たちは最新機器をわざわざ選択した覚えはないので、積水にとっての標準レベルなのだと思う。

標準だから恐ろしい。

こんな生活をしていたら、人間は退化していく一方だ。


引越し初日。

今日から2世帯とはいえ同居生活が始まる。

夜はうるさくしない様にして、早めに寝た方がいいかな。

少し気を使いながら、お風呂を沸かすべく、そっと給湯器の電源を入れた。


「ピンポーーーン 電源が入りました」

感じの良い声だが、かなりのボリュームで音声案内された。

うるさい。


お湯をはろうと自動ボタンを押すと、

「42℃でお風呂に自動でお湯を入れます。おふろの栓を確かめてください」


もうすぐお風呂が沸こうかというタイミングで、

「間もなくお風呂が沸きます」


お風呂が沸いたら、かなり張り切った音楽で、

「ティンティリリン ティリ ティリティリティリリン♪ お風呂が沸きました。42℃で4時間保温します」


あまりの騒々しさに、慌てて電源を切ると、

「ピンポーーーン 電源を切ります」




うるさーーーーい! 

電源が入っただの、切っただの、いちいち大きな声で言いなさんな。

それぐらいは言われなくても分かる。

音声案内は速攻解除だ。


挙句に、一日の終わりに本日のガス料金が表示され、ECOの為の目標金額をオーバーしていることを教えてくれた。

こ、小姑め…

ガスを使いすぎる日だってあるのです。

もう、私のことは放っておいてくれ。



翌日料理をしようとガスコンロに火をつけると、同時に照明が点き、換気扇が回った。

もちろんコンロの火を消すと、照明も換気扇も止まる。

連動してやがる。


魚は切り身、干物等のボタンを押すだけで、ひっくり返さずに全部オートで焼いてくれるし、ご飯もお粥も自動で炊けるそうだ。

そこまではまだ理解できる。

だが、お湯沸かし機能ってどうだ。

このボタンは、お湯が沸くとピピピッと音で知らせて、尚且つ弱火で5分間保温をして、その後自動消火するらしい。

ここまで便利である必要はなかろうに。



極め付きはお手洗い。

便座から立ち上がると、勝手に水が流れるので驚いた。

自動洗浄が一般家庭でも当たり前になっているんだ…


春先だったので、夫の会社で検便があった。

ばっちりのタイミングで出た貴重な検査物質は、当然のことながら、採取する前に流れていったらしい。

そうなるわな。


そういえば、水は「大」と「小」のどちらの量で流れているんだろう。

判断基準が気になって、取説を細部まで読んでみた。

便座に6秒から30秒座ったら「小」、30秒以上座ったら「大」と判断され、水が流れるそうな。


ほぉぉぉ。

お手洗いの座り加減まで見張られているのか。

ぼんやり考え事なんてできないね。


深い悩みに陥っているとき、「奥さん、今日は大が多いねー」なんて機械に思われているなら、



それは、心外です



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10:28 家を建てる | コメント(19) | トラックバック(0)

アルカトラズ幻想 / 島田 荘司

2013/05/25
アルカトラズ幻想アルカトラズ幻想
(2012/09/23)
島田 荘司

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1939年11月2日、ワシントンDCのジョージタウン大学脇にある森の中で、娼婦の死体が発見された。

被害者は両手をブナの木の枝から吊るされ、性器の周辺がえぐられたため股間から膣と子宮が垂れ下がっていた。

時をおかず第二の殺人事件も発生し、被害者には最初の殺人と同様の暴虐が加えられていた。

凄惨な猟奇殺人に世間も騒然とする中、独自の理論を展開する「重力論文」を執筆した大学院生が逮捕された。

判決後アル・カポネも送られたサンフランシスコ沖に浮かぶ孤島の刑務所、アルカトラズに収監される。

やがて、ある事件をきっかけに犯人は刑務所を脱獄し、島の地下にある奇妙な場所で暮らし始めるが……。

先端科学の知見と作家の奔放な想像力で、現代ミステリーの最前線を走る著者の渾身の一作がついにベールを脱ぐ!



最近の島田荘司を読んでみようと思ったが、驚くほど疲れる作品だった。

猟奇的な殺人から、突如監獄へと送られ、アメリカ映画っぽいキャラクターに揉まれ、脱獄を計る。

その後、夢か幻かの世界へと場面を変え、話の道筋はあらぬところへ。


とにかく押しつけられる情報の多さ、場面転換の唐突さ、バランスが合わず疲れてしまった。

途中の論文のところは流し読みをしたにも拘らず、長い。

最終的にはオチはここへ来るのかなと、ある程度の予測はつく。

つくが、最後まで読み切ったところで達成感はなかった。


練りに練った設定で、支えるサイドストーリーも骨太なのに、受け取るものが少ないなんて。

印象的な面白い場面がいくつもあるのに、物語としては面白かったとは思えない。

繋いだ糸は強引で、ラストで一気にひとまとめにされてしまった。

何だかとても消化不良です。



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15:09 島田 荘司 | コメント(2) | トラックバック(0)

名もなき毒 / 宮部 みゆき

2013/05/23
名もなき毒名もなき毒
(2006/08)
宮部 みゆき

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今多コンツェルン広報室に雇われたアルバイトの原田いずみは、質の悪いトラブルメーカーだった。

解雇された彼女の連絡窓口となった杉村三郎は、経歴詐称とクレーマーぶりに振り回される。

折しも街では無差別と思しき連続毒殺事件が注目を集めていた。

人の心の陥穽を圧倒的な筆致で描く吉川英治文学賞受賞作。内容(「BOOK」データベースより)



財閥今多コンツェルン会長の娘と結婚した杉村三郎。

会社経営に手出しは禁じられているが、生活の安泰は一生保証されている。

誰もが羨む環境。

毒気のない人の好さ。

そんな杉村が事件に巻き込まれ、意外な探偵能力を発揮する、前作「誰か」の続編。


宮部みゆきの作品は概ね厚みがあり、登場人物も多く、読む側にも気合を求められるようなところがある。

さぁ、読むぞと腕まくりをさせてしまうような威圧感。

私は「火車」「模倣犯」のようなずっしりした作品が好きで、これらが宮部みゆきの主軸だと思っている。


重量感のある作品を求めているからか、このシリーズは前作同様緩く感じてしまう。

財閥の会長のお嬢様と結婚した、邪気のないサラリーマンの探偵物語だもの。

そりゃぁ、柔らかい風が吹く。

お金持ちの話は浮世離れしていて興味深いし、控えめな人が前へ押し出されてしまう可笑しさも好きだ。

それらを含めても、ミステリとして軽いし長い。


幸せで満たされた人間というのは、燻る人間を発火させてしまう要素を持っているもの。

無自覚なままにストーカー行為を増長させ、闇へ闇へと心を追い込んでしまう。

同時進行の犯罪が細かく仕組まれ、テーマとしてもとても面白い。

読んでいてずっと楽しかったが、山場は内容に伴わず少なかったように思う。

新聞連載では仕方がないのでしょうが、もう少しタイトに絞っても良さそうなのに。



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16:30 宮部 みゆき | コメント(2) | トラックバック(0)
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