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百年法 / 山田 宗樹

2013/11/29
百年法 上百年法 上
(2012/07/28)
山田 宗樹

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百年法 下百年法 下
(2012/07/28)
山田 宗樹

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原爆が6発落とされた日本。

敗戦の絶望の中、国はアメリカ発の不老技術“HAVI”を導入した。

すがりつくように“永遠の若さ”を得た日本国民。

しかし、世代交代を促すため、不老処置を受けた者は100年後に死ななければならないという法律“生存制限法”も併せて成立していた。

そして、西暦2048年。

実際には訪れることはないと思っていた100年目の“死の強制”が、いよいよ間近に迫っていた。

経済衰退、少子高齢化、格差社会…

国難を迎えるこの国に捧げる、衝撃の問題作。



山田宗樹さんがもともと好きなのですが、この方がSFを書くことが衝撃だった。

想像力をフル回転させて、未来を考えることはとても大切だと思う。

「百年法」では、人類の望む医療の形、最終目標を考えさせられる。


もともと著者の作品はカラッと明るい方ではない。

好みは分かれるかもしれませんが、私は突き詰めて深く陥ってしまう感じのこの作品が好きです。


人が手術によって不老長寿を手にすることが出来たなら…

手術をした時が20歳なら、永遠に見た目は20歳のままで、命の期限はない。

そんな時代が来たのなら、世界はどう変わっていくだろうか。


誰もが会社を辞めない。

年長者が既得権を手放すはずもない。

若者に残っている就職先はなく、このままでは世界は人で溢れかえってしまう。

命に人為的な期限をつけるため、100年で安楽死させる「百年法」が制定される。


不老長寿は人類の永遠の憧れだけれど、手にしてしまったのなら、そこに付随する問題は数限りなくある。

想像できうるありとあらゆる問題をシュミレートした作品は、とてもリアルで楽しかった。

人物の描き分けに物足りなさを感じますが、皆が20歳の見た目と体力で止まっている故の読みにくさかもしれません。

SFっぽく始まりますが、最終的には人間臭い作品になっていて、とても面白い作品でした。



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17:52 山田 宗樹 | コメント(2) | トラックバック(0)

二世帯住宅 雰囲気で伝わる嫁の生態

2013/11/25
夫の母との二世帯同居が始まって、気が付けば半年。

完全二世帯でキッチンなど全て別にしていても、当然何かしら揉めるものだと思っていた。

そんな簡単に上手くいくはずはないし、揉めてしくしく泣く心の準備だってできていた。

だが、全く揉めない。

有難いことに、火種すらないのが現状です。


もちろん、私ができた嫁の筈はない。

要因は全てお母さん。

すっきりさっぱりとした方で、深い部分での愛情はいつも感じさせてくれるが、日常の距離感はきちんと保たれる。

私がいずれ姑の立場になったなら、お母さんをお手本にしようと思うようなとても賢い人です。


そもそもお母さんと私は、双方べたべたするのが苦手なタイプ。

互いの領域は侵さない方針で一致していた。

勝手にドアを開けたりなんて絶対にしない。

来る前には内線で一言声をかけてくれるし、私が不在の時に渡したい物がある時も、ドアの外に置いておいてくれる。

それこそ善意であっても、留守中にリビングに入られるのは、あまり気持ちのいいものではない。

お母さんがその辺りで最初からルールを決めてくれたので、嫁としてはとても楽でした。

お陰様で、相手の気配は感じ、安心感をもらいつつ、気持ちよく生活をさせてもらっています。



さてさて。


私は朝がとても弱い。

その上ぐうたらなので、掃除機などは夕方押し迫ってからしかかけない。

反対に夫はマメに動く人で、週末の朝私が起きた時には、洗濯も掃除も終わっていたりする。

あらあらすみません…と思いながらも、長年その習慣に甘えてきた。


しかし先日の週末、来客の予定があったので、早起きをせねばならなかった。

私が眠い目をこすりながら、せっせと階段に掃除機をかけていると…

突然お母さん側からドアが開いた。


「あら!!」

ドアノブを握ったまま、お母さんが驚いた顔で固まっている。

突然ドアを開けられた私が驚くのならまだしも、なぜドアを開けたお母さんが驚いているのだろうか。

そもそも、いつも絶対に欠かさないノックがない。

不思議に思っている私に。

「なんだー、ごろさんだったのーー。私てっきり…」と言った後、口をつぐんだ。

そうか、そういうことか。


週末朝早くから掃除機をかけている ⇒ 息子


この図式が、すっかりお母さんの頭に定着していたらしい。

息子だと思い込んでいたから、ノックなど気にもせずにドアを開けたのでしょう。

なんだかホントすみません。



たった半年でも。

嫁が、朝全く働かないことはばれているらしい。


扉があろうがなかろうが、事実は正確に伝わるもんだ。



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16:06 家を建てる | コメント(6) | トラックバック(0)

マークスの山 / 高村 薫

2013/11/21
マークスの山 (ハヤカワ・ミステリワールド)マークスの山 (ハヤカワ・ミステリワールド)
(1993/03)
高村 薫

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昭和51年南アルプスで播かれた犯罪の種は16年後、東京で連続殺人として開花した―

精神に〈暗い山〉を抱える殺人者マークスが跳ぶ。

元組員、高級官僚、そしてまた…。

謎の凶器で惨殺される被害者。

バラバラの被害者を結ぶ糸は?

マークスが握る秘密とは?

捜査妨害の圧力に抗しながら、冷血の殺人者を追いつめる刑事らの活躍を圧倒的にリアルに描き切る本格的警察小説。

第109回(平成5年度上半期) 直木賞受賞



読みたい読みたいと思いながら、長い間手を出せなかった本。

かつて高村さんを読み始めて、出だしで入りきれなかったことが幾度かある。

そこを乗り切れば絶対に期待を裏切らないだろうと分かっているのに、こちらの気持ちが負けてしまう。

最初が重いので、設定を頭に入れて絵を描けるようになる前に、うっかり寝てしまうのです^^

ついつい先送りになっていましたが、ようやく読めたこの作品は期待以上のものでした。


骨太で凛々しい気持ちの良い作品。

確かに説明過多ではあるが、描写と心の移り変わりがきちんと連動していて、読んでいてずっと心地よかった。

読み終わったばかりだけれど、また数年後再読しようと心に決めました。

犯人が分かっていて再読したい作品なんてそうあるものではないですが、久々に濃いミステリを堪能しました。


16年前、不可解な部分はありながらも解決した事件。

有耶無耶にされてしまった捜査員の小さな気がかりは、長い年月を経て連続殺人事件へと変貌する。


捜査の進捗を期待しながらも、犯人に肩入れして、逃げ切ってほしいと期待してしまった。

犯人の精神状態から、その胸の内は細部まで見通せるわけではない。

要所でさらりとかわされ、本を閉じても手の中に掴めた気がしないもどかしさが残る。

この不安は、既に私が看護婦の女と近い心持ちになって、水沢を見ているからだろうか。


読み終わった後も離れがたく、物語を振り返り頭の中でなぞってしまいます。

この時間が読書の楽しさ。

秋の夜長にぴったりでした。



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16:45 高村 薫 | コメント(10) | トラックバック(0)

インビジブルレイン / 誉田哲也

2013/11/18
インビジブルレイン (光文社文庫)インビジブルレイン (光文社文庫)
(2012/07/12)
誉田哲也

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姫川班が捜査に加わったチンピラ惨殺事件。

暴力団同士の抗争も視野に入れて捜査が進む中、「犯人は柳井健斗」というタレ込みが入る。

ところが、上層部から奇妙な指示が下った。

捜査線上に柳井の名が浮かんでも、決して追及してはならない、というのだ。

隠蔽されようとする真実―。

警察組織の壁に玲子はどう立ち向かうのか?

シリーズ中もっとも切なく熱い結末。



どっちつかずな作品に変化した印象を受けました。

もともとはグロさのある事件を、美しく優秀な姫川が才覚を見せ解決。

姫川を取り巻く周辺では、ほのかな恋愛感情を漂わせつつの、少し軽めの警察ものだった。


今回は警察小説として力が入っていたと思う。

思うが、犯人や狙いはある程度想像がつく範囲。

複雑になりはしたが、面白くなったとは言い難い。


姫川が恋に落ちた相手は、なんともありそうな設定で見ていて辛い。

いやいや姫川はさておき、菊田が可哀想過ぎる。

今まで大事に温めてきた菊田を突然放置するなんて。

誉田さんのちょっとした意地悪なのかしら (゚ー゚*?)? 


上司が理解を示し、ひたすらにプッシュする展開。

どちらかというと妬みを一身に受けてきた姫川に、ここまで援護射撃があるなんて。

このシリーズ、若干ラインが変わってきたなという感じです。



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14:04 誉田 哲也 | コメント(0) | トラックバック(1)

なずな / 堀江 敏幸

2013/11/14
なずななずな
(2011/05/02)
堀江 敏幸

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私は守っているのではなく、守られているのだ、この子に。

ひょんなことから授かった生後2ヶ月の「なずな」。

かけがえのない日々とかけがえのない人々を描く待望の長編“保育”小説。

2012年 第23回伊藤整文学賞



40代半ばの独り身の男。

突然弟夫婦が入院し、生後2ヶ月の姪、なずなを預かることになる。

赤ん坊のことなど何も分からず、全てが未経験で、育児書片手に奮闘するしかない。

地方紙の記者としての仕事は在宅に切り替え、恐る恐る子どもにミルクを作りオムツを替える。


内容は本当にただそれだけのことかもしれない。

子育てをしているなんて大層なことではなく。

なずなの命を、毎日一生懸命に守っている。


近所の小児科医一家、バーのまま、会社の上司…

目の下に隈を作り不器用そうに子供を抱える男に、見るに見かねた周りの大人たちが手を貸そうとする。

とても優しく静かな物語。


読み初めはいずれ山場が訪れるだろうと思っていたが、一向にそういった気配がない。

この山場のなさが、まさに育児の世界だと思った。

なずなのしていることといったら、「ほぉ」「あ」「はっ」と声を発し、盛大に下から出しているだけ。


育児は実際華々しくなくて、毎日同じことの連続で。

その連続に携わる周りの人々を、知らず知らずの内に取り込み、少しずつ幸せな気持ちにさせていく。

イクメン物語のアイテムとしてのなずなだったはずなのに、なずなそのものの存在感だけで、後半は物語をコントロールしてしまう。

純文学的な美しさが紡ぐとてもささやかな物語。



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11:12 は行 その他の作家 | コメント(2) | トラックバック(0)
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