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吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日 / 森 光子

2014/08/29
吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日 (朝日文庫)吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日 (朝日文庫)
(2010/01/08)
森 光子

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「もう泣くまい。悲しむまい。復讐の第一歩として、人知れず日記を書こう。それは今の慰めの唯一であると共に、又彼等への復讐の宣言である――」。

親の借金のために吉原へ売られた少女・光子が綴った、花魁・春駒として日々、そして脱出までの真実の記録。

大正15年に柳原白蓮の序文で刊行され、娼妓の世界に、また当時の社会に波紋を呼んだ告発の書。

(解説・斎藤美奈子) 内容紹介



以前に読んだ林真理子の「白蓮れんれん」はとても好きな作品。

大正天皇の従妹である歌人:柳原白蓮が、政略結婚の相手から逃げ、7歳年下の男の元へと逃げた話でした。

最近になって柳原白蓮さんが、借金の為に吉原へ売られた女性たちの開放を手助けしていたと知りました。

吉原遊郭から命がけで逃げてきた花魁が、当時小説家として有名であった柳原白蓮の元へ助けを求めてきた。

戸惑いながらも花魁の手助けをしたことがきっかけで、その後も娼婦の救済活動は続けられたそうです。


この作品は柳原白蓮に助けられ花魁:森光子が廓で書いてきた日記をまとめたもの。

仕事内容は東京での給仕だと騙され、借金のかたに吉原へ売られたのが19歳。

どれだけ身を傷つけられても借金は一向に減らない。


収入のほとんどを楼主に持っていかれ、残りのわずかなお金から髪結い代、着物代などは自分で支払わなければならない。

売上を吸い上げ、諸費用で吸い上げ、一度売られた花魁は、いくら努力をしても抜け出せない恐ろしい仕組み。

何も知らなかった彼女たちが、自分の置かれた境遇に気が付き、嘆き苦しむ姿がいたたまれない。


人生に絶望しながら、復讐として一人隠れて日記を書き続けた「春駒」こと森光子。

あまりの理不尽さに書く事さえできなくなる時もあるが、「書く事は妾(わたし)を清める」と心に言い聞かせ書き続けていた。

心だけは美しく純粋でありたいと願い生きるが、自分が汚れてしまったことを一番感じているのは自分自身で。

ごく普通の母と娘が幸せそうに歩いている姿を見ると、もうあの世界には戻れないのだと嘆く姿が、辛くてなりませんでした。

遊廓の中でも友情があり、愛する人があり、夢があり。

心持ちの綺麗さがかえって際立つ作品でもありました。


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14:09 ま行 その他の作家 | コメント(4) | トラックバック(0)

宰領  隠蔽捜査5 / 今野 敏

2014/08/26
宰領: 隠蔽捜査5宰領: 隠蔽捜査5
(2013/06/28)
今野 敏

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大森署署長・竜崎伸也、今度の相手は「要人誘拐」そして「縄張り」――。

大森署管内で国会議員が失踪した。やがて発見された運転手の遺体、犯人と名乗る男からの脅迫電話。

舞台は横須賀へ移り、警視庁の“宿敵”神奈川県警との合同捜査を竜崎が指揮することに。

県警との確執、迷走する捜査、そして家庭でも予期せぬトラブルが……

全ての成否は竜崎の決断が握る!

白熱度沸点の超人気シリーズ最新長篇。 内容紹介



警視庁と神奈川県警が犬猿の仲であることは、警察ものの小説でよく描かれる題材。

上層部の軋轢を、現場目線で不満に感じながら捜査するのも面白いが、今回の場合は上司目線。

自分に反感を抱いていると分かっている神奈川県警の捜査員を、如何に掌握するか。

相手の出方を見ながら、言うべきことは言い、方向性を見失わないように冷静に間合いを取る。

竜崎の上司としての振る舞いは、読んでいてとても気持ちが良いです。


無駄な見栄の張り合いなど一切せず、最短距離を歩くような現実的な対処方法。

唐変木だった竜崎が、唐変木はそのままに、いい感じに格好いい。

誰だって損得勘定なしに、筋だけを通して進めたなら、悩みの大半はなくなるだろうに。

それが出来ない現実だから、竜崎のキャラが愛されるのだなと思います。


今までのシリーズで得てきた部下からの信頼が積み重なり、今作品は比較的友好的な状況。

相変わらず警察ものとしては、事件解決にそれほどインパクトはないですが、爽快感のある楽しい作品です。



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08:04 今野 敏 | コメント(2) | トラックバック(0)

ムーとたすく  / 写真集

2014/08/23
ムーとたすく (一般書)ムーとたすく (一般書)
(2014/04/09)
Ayasakai

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フレンチブルドッグのムーがくらすおうちに、“たすく" というなまえの男の子がうまれました。

ふたりは出会ったときからずっといっしょ。

兄弟のように走ったり、ケンカをしたり、眠ったり、テレビを見たり。

毎日変化するいっぴきとひとり、ムーとたすくの様子を、おかあさんであるAyasakaiさんがあたたかな目線でおさめたフォトブック。




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フレンチブルドックと3歳の男の子。

ただそれだけで、場所も登場人物も変わらない、二人だけの(一人と一匹か…)日常写真集。


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フレンチブルドックの怠惰な感じが可愛いです。

写真集のほとんど、寝ています。

ほぼ枕か肘掛と化して寝ているムーがあまりにも可愛くて、癒されます。

たすく君がムーにちょっとだけ触れているのがいいなぁ。

タオルを手放せない子どものように、身体の一部がいつも少し触れている。


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家の近所に、怠惰なフレンチブルドックがお住まいです。

家族中みんなのお気に入りで、散歩中の彼に道で会うのを、とても楽しみにしています。

たいてい散歩の行きはご機嫌に歩いていて、帰りは道でへたり込んでいる。

いくら引っ張ってもうんともすんともいわない、けだるそうな感じがたまらん。

結局、集金袋みたいに、小脇に抱えられて帰っていくのですが。



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22:51 写真集 | コメント(6) | トラックバック(0)

友罪 / 薬丸 岳

2014/08/21
友罪友罪
(2013/05/02)
薬丸 岳

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-過去に重大犯罪を犯した人間が、会社の同僚だとわかったら?-

ミステリ界の若手旗手である薬丸岳が、児童連続殺傷事件に着想を得て、凶悪少年犯罪の「その後」を描いた傑作長編!

ジャーナリストを志して夢破れ、製作所に住み込みで働くことになった益田純一。

同僚の鈴木秀人は無口で陰気、どことなく影があって職場で好かれていない。

しかし、益田は鈴木と同期入社のよしみもあって、少しずつ打ち解け合っていく。

事務員の藤沢美代子は、職場で起きたある事件についてかばってもらったことをきっかけに、鈴木に好意を抱いている様子。

益田はある日、元恋人のアナウンサー・清美から「13年前におきた黒蛇神事件について、話を聞かせてほしい」と連絡を受ける。

13年前の残虐な少年犯罪について調べを進めるうち、その事件の犯人である「青柳」が、実は同僚の鈴木なのではないか?と疑念を抱きはじめる。 内容紹介より



薬丸さんの代表作である「天使のナイフ」同様、少年犯罪と更生がテーマです。

被害者、その家族の苦しみが永遠でありながら、加害者がその後何十年も生き、成長していくその落差。

罪を反省し更生することが理想であり、人の可変性を信じたいと思う。

しかし、凶悪犯の犯人が数年後に幸せに暮らしていると知るなら、少し受け入れ難く思ってしまう矛盾。

少年犯罪そのもの、その後の更生を、ある一面から語ることなど出来るはずもない。

加害者、被害者家族だけでなく、周りを取り囲むあらゆる人々の立場を見せ、少年の社会復帰について問いかける作品です。


許されるはずのない幼児への残虐な殺人。

家族愛に恵まれなかった犯人の少年は、出所後名前を変えて生きていくが、罪の重さに苦しみうなされ続ける。

矯正局の職員は、自分を消耗させながらなんとか少年を更生させようと奮闘するが、社会がそれを阻む。

もし職場の同僚が、数年前に起こった凶悪犯の犯人だと知ってしまったら、自分はどういう振る舞いをするだろうか。

あの時犯罪者であっても、今はうち解け始めた優しい同僚。

被害者の傷は癒えるはずもない深さで、向き合えば向き合うほど、どうすべきか分からなくなる。


大切に思うものがなければ、自分の犯した罪の重さを本当の意味で理解できることはない。

という作中の言葉が好きです。

本当にそうだと思う。

大切なものが一つもなければ、失う怖さや、壊してしまう罪の重さを知りうることがないと思うから。


罪を犯した少年の立場ではなく、周りの取り巻く人々の顔が渦巻いていて、とても良く練られた設定だと思う。

けれど、始めに設定があって、望む展開に持っていくために登場人物が動いているように見えてしまいます。

薬丸さんの作品でいつも感じるのですが、登場人物の安易な行動が目について仕方がない。

犯人だけでなく支える側の人達であっても、人としての魅力が感じられず、深い部分で同調できないのが残念です。



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23:01 薬丸 岳 | コメント(4) | トラックバック(0)

生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント / 西原 理恵子

2014/08/17
生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント (文春新書 868)生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント (文春新書 868)
(2012/07/20)
西原 理恵子

商品詳細を見る

『ぼくんち』『毎日かあさん』で知られる人気漫画家・西原理恵子さんが、波瀾万丈な人生経験をふまえて、恋愛、家族関係から仕事、おカネの問題まで、あらゆる悩みに答える「人生相談」エッセイです。

「70社受けてもダメ。出口の見えない就活に疲れ果てました」

「苦手な上司に毎日のように飲みに誘われます」

「夫が浮気しているようです。追及すべきでしょうか」

「息子の部屋からロリコン漫画が出てきました」

「60代の父が30代の女性を同棲。妙にやつれてきました」

「頼まれるとイヤと言えない性格を何とかしたい」

「夫が痴漢で逮捕されました。無実を信じたいのですが」

「小銭を借りて返さない同僚に困っています」など。

表紙カバーに西原さんのイラストが使われるほか、重松清、角田光代、しりあがり寿といった著名人からの相談に漫画で答えるコーナーもあるなど、文章でも絵でも楽しめます。 内容紹介より



西原さんが「正しくないけど-」とタイトルに書いているのだから、万人受けするような答えは書いていない。

就職できないエリート学生からの悩み相談に対して、

「みんなが羨むいいとこばっかり受けてんじゃないの?1000人に1人しか受からないなんて、精子かっつーの!

私なら条件のいい銀座のクラブではなく、受かりそうな炉端焼きの皿洗いを受けるけど」と仰る。


まぁ、ほんとそうなんだけど、そう言われてもと身も蓋もないような回答。

ベースにあるのは、自分の面倒は自分でみろ。

身体が動くうちは働け。

この2点のように思う。


何の言い訳もしないで生きてきた人の言葉は面白い。

内容紹介の中で、人生相談の相談内容が抜粋されていますが、あれは相当ノーマルなものだけ。

西原さんですから、下ネタ相談と、それをさらに上回る回答。

吹っ切り方が素晴らしく、また恐ろしいです。


小説仲間からの相談もあるのですが、重松清さんがあまりにも重松さんらしくて笑ってしまった。

我が家に三匹のネコがいますが、家族で僕だけになついてくれません。僕の指が触れた場所をいかにも忌々しそうに、しつこく毛づくろいします。三年間も一緒に暮らしていながら、触れたことは数えるほどしかありません…


なんてこった。

重松さん、可哀想過ぎます。



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17:19 西原 理恵子 | コメント(4) | トラックバック(0)
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