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八朔の雪―みをつくし料理帖 / 高田 郁

2014/11/25
八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)
(2009/05/15)
高田 郁

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神田御台所町で江戸の人々には馴染みの薄い上方料理を出す「つる家」。

店を任され、調理場で腕を振るう澪は、故郷の大坂で、少女の頃に水害で両親を失い、天涯孤独の身であった。

大坂と江戸の味の違いに戸惑いながらも、天性の味覚と負けん気で、日々研鑽を重ねる澪。

しかし、そんなある日、彼女の腕を妬み、名料理屋「登龍楼」が非道な妨害をしかけてきたが・・・・・。

料理だけが自分の仕合わせへの道筋と定めた澪の奮闘と、それを囲む人々の人情が織りなす、連作時代小説の傑作ここに誕生!



この本、ちょっと面白いかも。

時代物ながらとても読みやすく、ベタな展開ながらも、ついつい読んでしまう納まりの良い物語。

作家さんが漫画家でもあると知り、妙に納得しました。


次から次へと主人公:澪へ降りかかる災い。

周りを固めるのは、主人公を助ける温かい人々、口が悪い謎多き男、絶対的な悪役…

分かりやす程の立ち位置で、内容もある程度想定内なのに、少女マンガみたいにワクワクしてしまった。


大阪で料理修行中に水害にあい、天涯孤独で江戸に降り立った澪。

魚のさばき方も、出汁の取り方も全く違う文化で、日々奮闘する姿は、健気で誰もが応援したくなる。

私は食文化の違いを身に染みて感じているので、料理の話は楽しくて仕方がなかった。

澪がこだわりたいと思った昆布出汁は、江戸では受け入れてもらえない。

昔々から、北海道の昆布は真っ直ぐ海を渡って大阪へ入っていたので、昆布に対するこだわりはかなり強い。

上方の昆布のこだわりを読みながら、大好きな山崎豊子さんの「暖簾」をとても懐かしく思い出しました。


才のない者には、恥かかんよう盛大に手ぇ貸したり。

けど、才のある者には手ぇ貸さんと、盛大に恥かかしたり。


澪に料理を仕込んだ旦那さんの言葉。

気持ちのいい言葉が随所にあり、肩ひじ張らず楽しく読める、中高生にもお勧めのシリーズものです。



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17:21 高田 郁 | コメント(0) | トラックバック(0)

新世界より / 貴志 祐介

2014/11/21
新世界より 上新世界より 上
(2008/01/24)
貴志 祐介

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新世界より 下新世界より 下
(2008/01/24)
貴志 祐介

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ここは汚れなき理想郷のはずだった。

1000年後の日本。

伝説、消える子供たち。

子供たちは、大人になるために「呪力」を手に入れなければならない。

一見のどかに見える学校で、子供たちは徹底的に管理されていた。

いつわりの共同体が隠しているものとは――。

何も知らず育った子供たちに、悪夢が襲いかかる!

第29回日本SF大賞受賞  内容紹介



読み応えのあるSFを久々に読みました。

1000年後の世界のようで、1000年前の世界を思わせる、ネットなど何もない平和な世の中。

ハリーポッターのように魔法を学ぶ授業は面白く、ついうっかり楽しい冒険が始まるかと勘違いしてしまった。

しかし、彼らが大人の管理していた世界から一歩外へ出ると、情景は一転。

グロテスクに進化した様々な虫や哺乳類が子どもたちに襲い掛かり、大量の血と肉が空を舞う。

やっぱり貴志さんの作品だったと、この辺りで再認識するわけです。


休む間もなく戦いに追われ、絶体絶命のピンチを乗り越えながら、大人が隠し続けてきた本当の世界の仕組みに気づいていく。

グロイけれど、それ以上に青春小説であり、冒険小説であり、また、メッセージ性のあるエンターテインメントでした。

今の世の中のその先に、この「新世界」が存在してしまう可能性を、まざまざと見せつけられたように思う。

人が人をコントロールしようとするその先。

自分たちが能力、知力を備えれば備えるほど、無意識に驕り、もっともらしい理由をつけて誰かを管理しているのかもしれない。


読んでいて引っかかったのは、子どもたちの性描写。

男と男、女と女、男と女…と組み合わせは自由。

大人が推奨する子どもの性関係は突飛に見えるが、設定そのものが、物語を形成する上で絶対必要だったとは思えなかったのです。

これらのシーンがなければ、ある程度の年齢からお勧めできるSFになっただろうに。


全景が見えない前半は、本当に長くて脱落してしまいそうになるが、後半はかなりスピードが上がります。

読んでいてかなり消耗してしまうのだけれど、最後まで読む価値はあると思います。

美しいようで悲しくて、自分たちの世界を省みさせるようなラストは、私はとても好きでした。



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23:24 貴志 祐介 | コメント(4) | トラックバック(0)

猫と庄造と二人のおんな / 谷崎 潤一郎

2014/11/18
猫と庄造と二人のおんな猫と庄造と二人のおんな
(2013/08/09)
谷崎潤一郎

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一匹の猫を中心に、猫を溺愛している愚昧な男、猫に嫉妬し、追い出そうとする女、男への未練から猫を引取って男の心をつなぎとめようとする女の、三者三様の痴態を描く。

人間の心に宿る“隷属”への希求を反時代的なヴィジョンとして語り続けた著者が、この作品では、その“隷属”が拒否され、人間が猫のために破滅してゆく姿をのびのびと捉え、ほとんど諷刺画に仕立て上げている。

内容紹介より



いやぁ、楽しいです。

以前に痴人の愛を読み、主人公の男が若い妻の身体に溺れ、「お馬さんごっこ」の下となり、喜び悶えるさまが強烈に印象に残っていた。

その流れを感じながら読むと、なおパンチが効いてくるように思います。


主人公の男:庄造を、タイトル通り二人の女が取り合う物語。

夫への焼きもちから猫を追い出したい妻。

猫を手なずけ元夫を取り戻そうとする前妻。

賢い女たちに辟易し、獣であるがゆえの高貴さを持つ猫に、心を奪い取られていく庄造。


猫に嫉妬する妻というのも変なようだが、この状況、私も嫌だ。

妻が嫌いな料理だと知っていて、小鯵の二杯酢を食べたいと言う庄造。

嫌々ながら作った小鯵を、ほとんど皆、猫にやってしまうのだから。

自分の口に小鯵入れ、魚に滲みた酢をスッパスッパ吸い取ってやり、骨を噛み砕き、口移しに猫にあげる。

酒を飲みながら、もったいつけて、じらして、じらして。

同じことを延々と繰り返す満足げな夫の顔を見ていると、気持ち悪さと同時に、焼きもちの一つでも焼きたくなるだろう。


「痴人の愛」では、女に跪き、愛に溺れ、支配されることの喜びが描かれていたが、この作品はもっともっと強い。

溺れる相手は猫で、溺れる喜びを失う滑稽さが見事。

内容紹介で風刺画的と書かれてあり、なるほどと思いました。


情けない庄造の姿は谷崎氏本人のように思えるし、隷属すること以外に生きがいはないとの表現には、私も完全に負けてしまった。

これはもう、周りがああだこうだと言うことではなく、

書き始めからラストまで、この世界観に飲まれるのみです。



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17:03 谷崎 潤一郎 | コメント(2) | トラックバック(0)

毎朝のお弁当作り!いつか記憶から消えてしまうとしても…

2014/11/14
今年の春から3つのお弁当を作ることになった。

貧血で朝の弱い私には、朝5時半に起きてのお弁当作りはかなりの苦行です。 「弁当男子」ほど眩しいものはない


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眠い…

はぁ、眠い…

と思いながらもせっせとお弁当を作り、毎朝夫と子どもたちを送り出しています。



ある時、お隣の80歳になるお婆ちゃんと世間話をしていると、お弁当の話題になった。


「ごろさん、お兄ちゃんたちそれぞれ学校が始まって大変ね。毎朝お弁当作ってるの?」

「そうなんですよー 3つなんです。全然慣れなくて大変です」


「朝早いものね。私が朝起きた時、いつもごろさんの家からいい匂いがするのよ」

「あはははは 窓全開ですいません^^」


「3個も作るなんてすごいわね。私お弁当を一度も作ったことないのよー」

「えっ? 今まで一度もないんですか?」


「そうなのよ。運動会とかは別よ。そうじゃなくて、毎日作ったことが一度もないのよ」

「お子さんが二人おられて全く作らないでよかったなんて、なかなかラッキーですよ。羨ましいなぁ」


「主人は会社に食堂があったし、上の子も私立だったから学校に食堂があったの。 あら、下の子はあったのかしら…」

んんん?

「あら、下の子の学校をあんまり覚えてないわ。食堂あったのかしら…」

「どうでしょう…」




「ねぇ、ごろさん、私お弁当作ってたかしら?」




「し、知りません…」




「そうよねぇ、今度下の子に会ったとき、お昼どうしてたのか聞いてみようかしら」

「そうね、聞いてみましょう」

「私、作っていたのかしら…」

「私、作っていたのかしら…」



と言いながら、お婆ちゃんは呆然とする私を置いて、さっさと家に帰ってしまった。




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16:35 気になる人 | コメント(12) | トラックバック(0)

竜馬がゆく / 司馬 遼太郎

2014/11/10
竜馬がゆく〈1 立志篇〉竜馬がゆく〈1 立志篇〉
(1988/10/05)
司馬 遼太郎

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維新史上の奇蹟といわれる、坂本竜馬の劇的な生涯を中心に、同時代をひたむきに生きた若者達の群像を描く長篇歴史小説全5巻。
竜馬がゆく〈2 風雲篇〉竜馬がゆく〈2 風雲篇〉
(1988/10/05)
司馬 遼太郎

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黒船の出現以来、猛然と湧き上ってきた勤王攘夷の勢力と、巻き返しを図る幕府との抗争は、次第に激化の道をたどっていった。
竜馬がゆく〈3 狂瀾篇〉竜馬がゆく〈3 狂瀾篇〉
(1988/10/05)
司馬 遼太郎

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反動の季節が来た。薩摩藩は保守化し、長州藩は没落した。土佐の勤王政権も瓦解する中で竜馬はひとりわが道をゆく。
竜馬がゆく〈4 怒涛篇〉竜馬がゆく〈4 怒涛篇〉
(1988/10/05)
司馬 遼太郎

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奇蹟が起きた。凄まじく僧悪しあっている薩摩藩と長州藩が竜馬の奔走で手を組んだのだ。維新への扉は大きく開かれた。
竜馬がゆく〈5 回天篇〉竜馬がゆく〈5 回天篇〉
(1988/10/05)
司馬 遼太郎

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幕府と薩長の武力闘争が避けられぬ緊迫した状況下で、竜馬は卓抜した収拾策を打ち出した。歴史は急旋回を始めた…。幕末の風雲児・坂本竜馬の生涯。



ついに読み終わりました。

2カ月ぐらいかかっただろうか。

何度も図書館から借りなおしをして、届いた予約本を幾冊も流して、こんなに時間がかかったのは初めてのこと。

それぐらい私は歴史が苦手なのです。

だからこそ、いつか読めるようになりたいと思い、今まで何度も挑戦しては撃沈してきた。

なにせ私の知っている知識は、坂本竜馬 → 海援隊 → 武田鉄也 … なのだから。


このようなレベルなので、物語の先が全く分からなくてドキドキして読めるという、ある種幸せな状況でもありました。

どうやって薩長との同盟が結ばれたのか、海援隊が何を目的として結成されたか、どのような最期であったのか。

全て知らないことだらけなのです。


この時代書簡はかなり残っているようで、乙女姉さんとのユーモアたっぷりのやりとりなど、坂本竜馬のイメージがずいぶん変わりました。

藩にとらわれず、日本という枠ですらとらわれず。

広い広い海のその先をたった一人見ていたなんて。

男性ファンが多い理由が、ようやく少し理解できたような気がします。

歴史小説は他の作家さんと読み比べることで視点が変わり厚みが増すので、時間を空けて他の作家さんにも挑戦したいと思います。



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16:32 司馬 遼太郎 | コメント(2) | トラックバック(0)
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