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岳物語 / 椎名 誠

2014/09/13
岳物語 (集英社文庫)岳物語 (集英社文庫)
(1989/09/20)
椎名 誠

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山登りの好きな両親が山岳から岳から名付けた、シーナ家の長男・岳少年。

坊主頭でプロレス技もスルドクきまり、ケンカはめっぽう強い。

自分の小遣いで道具を揃え、身もココロもすっかり釣りに奪われてる元気な小学生。

旅から帰って出会う息子の成長に目をみはり、悲喜こもごもの思いでそれをみつめる「おとう」…。

これはショーネンがまだチチを見棄てていない頃の美しい親子の物語。

著者初の明るい私小説。 内容(「BOOK」データベースより)



受験問題に使われる小説は、全体的に美しい物語が多い。

国語が道徳の時間になってはいけないという意見があるものの、やはり道徳教育を意識させるような綺麗な話が出題されがちです。

次男が中学受験勉強をしているときも、文章問題はそういうものだと思っていたのだろう。

模試で出題された「岳物語」には、枠から外れた楽しさがあって、かなり面白かったらしい。

塾から帰宅した次男が、「この話の続きが読みたいから借りてきて!」と嬉しそうに言っていた姿が印象に残っています。

次男はもともとトムソーヤ的な冒険ものが好きなので、椎名家の話がとても可笑しく、ツボに入ったようです。


私もあとから読んでみたのですが、残念ながら、無邪気な子ども目線にはなれない。

息子である岳ではなく、お父さんの椎名誠さんでもなく、椎名さんの奥様の気持ちを想像してしまう。

大変だろうなぁ。

この息子。

いや、それ以上に、この夫…


椎名さんは仕事で1、2カ月も家を空ける。

久々に帰ってきては、息子が成長し変化している姿に、心を乱される。

- 今までのように無邪気に笑わなくなった。

- 胸に飛び込んでこなくなった。

椎名さんは旅ばかりしている豪快なイメージとは裏腹に、心に繊細さをお持ちなのだろう。

息子の変化にどぎまぎしながら、空いた期間を埋めるように二人で旅行に行き、岳が相変わらず「岳」であることを確認して安心する。

放任な育て方にも見えるし、多くの大人たちから叱られるような子育てだけれど、息子から決して目を離してはいない。

前を向いて成長していることを、夫婦で何度も確認しながら見守っている、愛に溢れた作品です。



勉強そっちのけで釣りに夢中になり、日々釣りの腕を上げていく岳。

自分よりも岳の方が、知識でも技術でも上だと分かっているはずなのに、つい場を仕切ろうとして、白い目で見られる父。

あぁ。切ない。

これからどんどん息子は成長し、息子の背中を見なければならないときが来るのだろう。

母なら手放しで喜びそうなシーンも、父だからか、椎名さんだからか、毎回ちょっと立ち止まり、小さく傷ついている。

なんだかとても可愛らしく見えました。



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11:40 椎名 誠 | コメント(0) | トラックバック(0)
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