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猫と庄造と二人のおんな / 谷崎 潤一郎

2014/11/18
猫と庄造と二人のおんな猫と庄造と二人のおんな
(2013/08/09)
谷崎潤一郎

商品詳細を見る

一匹の猫を中心に、猫を溺愛している愚昧な男、猫に嫉妬し、追い出そうとする女、男への未練から猫を引取って男の心をつなぎとめようとする女の、三者三様の痴態を描く。

人間の心に宿る“隷属”への希求を反時代的なヴィジョンとして語り続けた著者が、この作品では、その“隷属”が拒否され、人間が猫のために破滅してゆく姿をのびのびと捉え、ほとんど諷刺画に仕立て上げている。

内容紹介より



いやぁ、楽しいです。

以前に痴人の愛を読み、主人公の男が若い妻の身体に溺れ、「お馬さんごっこ」の下となり、喜び悶えるさまが強烈に印象に残っていた。

その流れを感じながら読むと、なおパンチが効いてくるように思います。


主人公の男:庄造を、タイトル通り二人の女が取り合う物語。

夫への焼きもちから猫を追い出したい妻。

猫を手なずけ元夫を取り戻そうとする前妻。

賢い女たちに辟易し、獣であるがゆえの高貴さを持つ猫に、心を奪い取られていく庄造。


猫に嫉妬する妻というのも変なようだが、この状況、私も嫌だ。

妻が嫌いな料理だと知っていて、小鯵の二杯酢を食べたいと言う庄造。

嫌々ながら作った小鯵を、ほとんど皆、猫にやってしまうのだから。

自分の口に小鯵入れ、魚に滲みた酢をスッパスッパ吸い取ってやり、骨を噛み砕き、口移しに猫にあげる。

酒を飲みながら、もったいつけて、じらして、じらして。

同じことを延々と繰り返す満足げな夫の顔を見ていると、気持ち悪さと同時に、焼きもちの一つでも焼きたくなるだろう。


「痴人の愛」では、女に跪き、愛に溺れ、支配されることの喜びが描かれていたが、この作品はもっともっと強い。

溺れる相手は猫で、溺れる喜びを失う滑稽さが見事。

内容紹介で風刺画的と書かれてあり、なるほどと思いました。


情けない庄造の姿は谷崎氏本人のように思えるし、隷属すること以外に生きがいはないとの表現には、私も完全に負けてしまった。

これはもう、周りがああだこうだと言うことではなく、

書き始めからラストまで、この世界観に飲まれるのみです。



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17:03 谷崎 潤一郎 | コメント(2) | トラックバック(0)
コメント
No title
ちょっと読んでみたい。こんな作品もあったんですね。知らなかった(^_^;)

「痴人の愛」は、「男ってしょうもないわ」っていう冷ややかな感想が残っているのですが、とかいいつつ、結構気に入って、モノクロの映画まで観ちゃいました。こちらもなかなかよかったですよ。

「隷属すること以外に生きがいはない」とは、またすごいですね。潔いというか・・・。

お弁当のうれしいコメントのお返事ありがとうございます<(_ _)> はずかしくて、こちらでお礼を。

ゆうさまへ
お返事遅くなってすみませんmm

「痴人の愛」は全くもってどうしようもない男と女の姿でしたね。
谷崎作品の中でも初期に読んだもので、強烈なインパクトに圧倒されました。

映画でそれもモノクロで表現されると良さそう!
あまり映画化は多く観ていないのですが、モノクロに惹かれてとても興味を持ちました。
嬉しくなってネットで検索したら、素敵な画像と、怪しげな画像が混在していて、どれが本物の映画なのかわかりませんでした(爆)

ゆうさまのお弁当はほんと素敵だなぁと思います。
毎日のことなので、丁寧にできる日もあれば、できない日もあると思うのですが、いつも優しい雰囲気が漂っていて、ふわっと温かい気持ちにさせてもらっています^^

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