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24人のビリー・ミリガン / ダニエル・キイス

2014/12/06
24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)
(1999/10)
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24人のビリー・ミリガン〈下〉 (ダニエル・キイス文庫)24人のビリー・ミリガン〈下〉 (ダニエル・キイス文庫)
(1999/10)
ダニエル キイス

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1977年、オハイオ州で連続レイプ犯としてひとりの青年が逮捕された。

彼の名はビリー・ミリガン、22歳。

しかし彼には犯行の記憶がまったくなかったのだ。

じつはそれは、彼のなかに潜む別人格のしわざだった…

一般の人々がいまだ多重人格という障害について知らずにいた1981年。

作家キイスが世に問うて全米を驚倒させ、92年に邦訳されるや、日本でも空前の“多重人格ブーム”を巻き起こした、記念碑的ノンフィクション。 内容(「BOOK」データベースより)



ダニエル・キイスが亡くなったと報道で知り、久々に手に取りました。

多重人格という言葉に対して漠然としたイメージしかなかったのが、この作品を読んで構造が初めて見えたことを思いだします。

これまでは、なんらかの精神的ショックから他の人格が生まれたとして、

自分の中に存在する数多くの人格を管理コントロールするのは、あくまでも主である自分なのだと思っていました。


しかし作品の中では全く違った。

自分であるビリー・ミリガンは、ずっと心の奥深くで眠らされたまま。

他の人格者の中から年長で管理能力の高い者が、全体を統括していたなんて。

一人の身体の中に、大人も子どもも男も女も存在し、一つの社会のようになっていた。


実際の報道から、ビリー・ミリガンが罪から逃れたいがために演技をしていると、世間から疑われ続けていたことも知りました。

本当に難しい問題だと思う。

ビリー・ミリガン本人が全く知らない間に、自分ではない人格が凶悪な犯罪を犯してしまったと主張している。

それが本当なら、一生刑務所に入れられるのは、確かに不本意であろう。

では、もし精神病のため連続レイプの罪が無罪と認められ、彼が社会に戻ったとしたら…

本人が知らない間に罪を犯していたのに、再犯がないと誰が保障できるのだろうか。


マスコミはビリー・ミリガンの出所を拒否するように煽り、統合の治療も数多くの邪魔が入り、一進一退を繰り返す。

せめてできる限りの治療をしてから、次の判断をすればいいじゃないかと、私などは思ってしまうがそうはならなかった。

治療をした結果、方向性が見えてくることもあるだろうが、治療することが悪であるかのように、ビリー・ミリガンを苦しめ続ける。

暴力も、管理しやすいように薬漬けにするやり方も、痛めつける為にない罪を被せることも。


この物語が最初から最後まで事実かどうかは、やはり分からないのかもしれない。

それでも、小説のように分かりやすい展開にはならず、延々と行きつ戻りつを繰り返すしんどさに、これが現実なのかとも思う。

罪は罪だから、現実は変えられないのだけれど。

この後も、ビリー・ミリガンの治療に良い選択がされなかったことは、本当に残念に思う。

加害者と被害者の境目が分からないから、やはり読んでいて辛いのです。



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14:14 海外の作家 | コメント(4) | トラックバック(0)
コメント
No title
この話を知ってから、人間の人格、心って何だろうと考えるようになりました。
事実は想像の範疇を軽く超えてしまう。

他人の心の中を覗けるほど科学が発達していない中で、この多重人格をちゃんと理解されたことは、良かったと思うのですが、それだけでは解決にはいたりませんよね。
罪の所在。これを決めるのは難しいでしょうね。

TVの特集で見ただけなのですが、いつかちゃんと読んでみたい本です。
No title
20年近く前に友人から4冊まとめて借りて読みました。
最初なかなか入り込めなくて(^^;)
小説は好きなのですが、こういうドキュメントもの
しかも、内容が飛びぬけて奇怪じゃないですかー。
しかし、後半に入って「先生」だか「教師」だかが登場するとなんとなくサクサクッと読めた記憶があります。
二重人格でさえ不思議なのに24人もの人格が一つの体の中に存在している。
凄く不思議でした。
limeさまへ
limeさんの言われるように、人の人格、心はどこにあるのでしょうね。
私もこの本を読んで似たような思いを抱きましたが、やはり分からないことばかりで、解決へと向かわなかった分、やりきれない思いがしました。

感想に書いてあるように、多重人格を操っているのが心で作り出された人格であるなら、その人格を作り出したのは本人ということになるのでしょうが、本人に自覚は全くない。
時代というのもあるでしょうが、今でも解明できていない心の問題は、まだたくさんあるのでしょうね。

あまりの登場人物(人格)の多さに混乱しながらも、読んでよかったなと思います。
もどかしい気持ちになりますが、小説を書かれるlimeさんにはお勧めです!
igaigaさまへ
最初はほんと入りにくいですね^^
本人も周りも経験のない状況で混乱ばかり。

裏表紙に人格24人のプロフィールみたいなものが載っていたのですが、それを何度も見ながら頭を整理して読んでいました。
結果登場しない人格とかもあるし(。-_-)ノ…

性別が違ったり、絵のセンスが違ったり、知識や言語が違ったり。
一人からとても登場しきれるとは思えないほど個性豊かな面々で、今読んでもとても不思議なのだから、当時はどれほど奇怪に思われてしまったのだろうか…
致し方がないことかもしれませんが、他に方法はなかったのだろうかと思ってしまいました。

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