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きいろいゾウ / 西 加奈子

2016/05/31


夫の名は武辜歩、妻の名は妻利愛子。

お互いを「ムコさん」「ツマ」と呼び合う都会の若夫婦が、田舎にやってきたところから物語は始まる。

背中に大きな鳥のタトゥーがある売れない小説家のムコは、周囲の生き物(犬、蜘蛛、鳥、花、木など)の声が聞こえてしまう過剰なエネルギーに溢れた明るいツマをやさしく見守っていた。

夏から始まった二人の話は、ゆっくりと進んでいくが、ある冬の日、ムコはツマを残して東京へと向かう。

それは、背中の大きな鳥に纏わるある出来事に導かれてのものだった―。 内容(「BOOK」データベースより)




うわぁ、西加奈子だわ。

とってもとっても。

感想を書くという行為が、あまりよろしくない気がする。

言葉で表すことが得意ではない私には、読んで感じるこの瞬間が全て。

改めて、この世界観を言葉に書き残すことが難しいです。


色気とか肉感的な感じが全くしない、あらゆる生命の声が聞こえる、真っ直ぐ小学生のような妻。

妻の心をすっと静かに汲み取り、背中からふわりと包み込む小説家の夫。

二人を取り囲む田舎のご近所付き合い。

長閑でありながら、何も無駄のない、常にどこか緊張感のある物語。


主人公と思っていた妻の危うさと、掴み所のない夫。

終わってみたら、妻ではなく夫が主人公だったのかと思えるほど、妻以上に自分の形を探していたのは夫だったのかな。

妻がコーヒーを淹れる遅さに、人として安心感を覚えた夫。

ここの描写が好きです。



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07:45 西 加奈子 | コメント(0) | トラックバック(0)
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